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【マッチレビュー】山口パッツファイブ 〜新たな航海〜 #25
GAME1
山口64-74香川
(14-24,14-19,13-19,23-12)
(GAME2の開始前にGAME1を視聴することができなかったため、簡易レポートとなります。)
立ち上がりは31.富田と0.ランダルのミスマッチを突かれ、得点を許した山口だったが、時間が進むにつれて、香川の攻撃にアジャストできるようになっていった。
全体的に高さの優位がある香川に対しては、ダブルチームでのディフェンスを早めに仕掛ける意識が見られ、その後のローテーションが時間とともに機能するようになっていった印象だった。
一方のオフェンスは香川の高さと機動力を兼ね備えるディフェンスの前に形をなかなか作ることができず苦戦。香川のターンオーバーにお付き合いするような格好で、自分たちもターンオーバーが出てしまうシーンもあり、リズムを作ることができなかった。
1Qの入りに香川が優勢に進めたこともあり、前半は28-43で折り返した。
後半になると、香川のオフェンスリバウンドの強さが光るようになる。シュートが落ちても、高さの優位でそのリバウンドを拾うことができるため、高い確率で得点を挙げられるようになっていった。
そして、アウトサイドからのドライブが機能するようになり、さらに点差を広げていく香川。山口はゾーンディフェンスで対抗するも、ドライブのスペースやアウトサイドからのシュートを防ぐことはできず劣勢となっていった。
最大で24点差がつき、このまま香川の勝利かと思われたが、4Qの中盤で山口が反撃に出る。
25.田中、32.吉川の機動力を生かして神出鬼没なダブルチームから香川のオフェンスを止められるようになると、25.田中の2本の3Pシュートを含む12-0のランで、一気に12点差まで追い上げる。
しかし、そこで踏ん張った香川。0.ランダルのバスケットカウントによる3点プレーと25.ダマの得点で17点差に再びリードを広げて勝負あり。
最後は10点差まで追い上げた山口だったが、香川を慌てさせるまでには至らず、GAME1は64-74で敗戦となった。
GAME2
山口71-89香川
-1Q(22-22)-
チームとしての高さで上回る香川に対して、山口はマンツーマンディフェンスで対応を図る。
単純に1on1で守るのは難しいため、スイッチやダブルチーム、そして素早いローテーションで香川のオフェンスに制限をかける狙いが見られた。
ただ、細かいところのコミュニケーションミスによってフリーな状況を作ってしまっており、完璧なディフェンスができているとは言えない形だった。
序盤は、香川が放つシュートのリバウンドに対する全員の奮闘や1.エイブラムのブロックショットによって、失点を防ぎ、31.富田の3Pシュートや2.上松のドライブなど良いオフェンスに繋げることができていた。
ただ、次第に香川のボール回しに対してペイント内への進入を許し、簡単なシュートやフリースローを与えてしまい、リードを奪われることになる。
それでも、1.エイブラムの驚異的なシュート力で得点を挙げると、7.ジュールズのゴール下とオフェンスリバウンドから8.下山の3Pシュートで得点を挙げ、同点に追いついて22-22で1Qを終えた。
-2Q(12-24)-
吉川の危険予知能力の賜物かもしれないが、ローテーションのズレを修正し始めた山口。
7.ジュールズと32.吉川の素晴らしいアシストから11.山口の連続得点が生まれ、5得点を挙げ逆転に成功する。
ただ、香川も粘り強いパス回しからフリーを作り、成功確率の高いシュートを放ち再びリードを奪う。
オフィシャルタイムアウト明けには、その象徴的なシーンが生まれた。
16.松井がドライブで2人を引きつけて、アウトサイドで待つ19.ママドゥの3Pシュートをアシスト。そして、直後のポゼッションでは0.ランダルのアシストから16.松井の3Pシュートが決まり、リードを広げる。
山口は23.石橋の3Pシュートが生まれるものの、香川のオフェンスと比較してみた時には、停滞感が目立つものになってしまっており、タフショットを打たされる数も多かった。
最後のポゼッションも9.重冨のドライブ、2.上松のシュートともにフリーな状況を作ったとは言えず、香川にうまくディフェンスをされた形で終了となった。
2Q終了し、34-46と香川が大きなリードを奪う展開となった。
-3Q(24-25)-
後半に入ると、香川はハイロープレーの割合を少し増やし、高さの優位を押し付けるオフェンスが見られるようになる。
山口は1.エイブラムのシュート力、9.重冨と7.ジュールズのツーメンゲームで得点を挙げるものの、フリースロー明けのゾーンディフェンスが不発に終わり、19.ママドゥに3Pシュートを決められ、18点の差をつけられてしまう。
しかし、ここから山口の反撃が始まる。9.重冨のアタックから31.富田の3Pシュートが生まれると、彼らと2.上松のトラップディフェンスから連続スティールを奪い、点差を詰める。
その後、31.富田のドライブから3点プレーが生まれ、9点差に詰め寄るが、93.上良、16.松井の3Pシュートで再び香川が点差を広げた。
58-71で香川がリードをキープした。
-4Q(13-18)-
4Qは両チームのディフェンスの強度が上がり、守り合いの展開となった。
特に山口は7.ジュールズを下げ、15.濱田を投入する時間となっていたが、うまく体をぶつけたり、素早いローテーションからパスカットを見せたり、完璧なディフェンスを展開。オフィシャルタイムアウトまでの失点を2に抑えた。
しかし、良いディフェンスからのオフェンスに繋げることはできず、速く攻めすぎてミスになったり、もったいないオフェンスファウルやパスミスでターンオーバーをしてしまったりで、点差を詰めることに失敗した。
ファウルが嵩んだオフィシャルタイムアウト明けは、フリースローで香川で点差を広げられてしまう展開となった。
オフェンスは依然、チームとしてズレを生み出すことができず、タフショットを放つシーンが多く、思うように得点を挙げることができなかった。
終盤は山口のギャンブル的なプレスやファウルゲームによって香川が点差を広げてクロージングに成功。
71-89で2位の香川が強さを見せて連勝を飾った。
-試合後の感想-
GAME2は香川の力が勝った形になった。
山口は良いプレーを披露していたものの、一つ一つのプレー精度で香川を上回ることができず、勝つチャンスを見出すことはできなかった。
時間帯によっては攻守ともに香川に通用するプレーができていたが、40分間トータルで見た時にはまだまだ力が足りないという印象を受けた。