疲労と疲労と疲労と、少しの覚醒
全身が痛い。
産後から1年と二カ月。身体の至るところにガタが来ているのを感じている。三十代半ばを過ぎて、くしゃみをするだけで関節に直に痛みがくるのがわかるなんて、昔は想像すらしていなかった。
前職がリハビリの専門家なんていっても、自分の痛みに対しては及び腰で、原因も対策も全部逃げ腰。病院すら行きたくない。息子を預けることも、それ自体の手続きが面倒なのが本音で、結局、いつもと同じルーティンをこなすことで、自分のぎりぎりのメンタルを維持している。
育児は息子の眠りとともに終わる。その頃には、何も考えずに眠れれば幸せだ。
「おやすみ」
この一言を言い忘れてしまうくらい、家事と育児で疲労困憊になっている自分がいる。
疲れた、お母さん。お母さん、手伝って。
これが、大人になればなるほど言えない。実の母だからか、大人になっても反抗期が終わらないような娘だったからか、共感するの下手な母といつも喧嘩になってしまうからか、介護の真っ最中で余計な負担をかけたくないからか。
大人になればなるほど本音を言えなくなる。
疲れているに、頭が変に覚醒している。鈍い痛みさえも、生活の一部になってこれが当たり前なんだよって語り掛けてくる。気が付くと浅い呼吸で両肩が上がったまま、どうやって呼吸していたのか忘れてしまったような感覚に陥ってしまう。
私は、疲れている。
それなのに、眠れない。
クリスマスの夜は、いつもと同じ、息子が眠り付き、夫が帰ってくるまでの少しの合間、この疲労と覚醒に没入してみる。
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