人にテーマソングがついてしまった最初で最後の話

おつかれさまです、懐古厨です

"人に対するテーマソングがつく"現象といえば、例えばわたしが人生を過去から振り返れば思い出すのは、アニメのキャラクターがキャラソンを出したり、声優のソロもその一種だと感じていたし、あとは漫画のキャラクターにも、作者が自分でテーマソングをつけたりしますよね。
もしくは、よく聴いていた曲とよくやっていた行為が一致すると、曲をトリガーにそれを思い出すとか。
わたしは高校1年生の6月に始めた人生で初めてのバイトがモスバーガーだったんだけど、半年しかやってないのに、飲食店の油の匂いと通いながら聴いていたthe telephonesの声はモスを思い出すきっかけになっています。逆も然り

だけどね、実在する人に、この人はこの歌だって、そういう思い出し方ってありますか?

過去はあまり振り返らなくて(思い出すことはそりゃあれど)、勉強の歴史も嫌いなんだけど、今回は振り返りの話をします


わたしの音楽遍歴は詳しくは語りません。
小さい時はジャニーズ、それからバンド、のなかでもシティポップ、King Gnuは前身バンドの頃から好きでした。洋楽も聴きます。
『ディック・ロングはなぜ死んだのか?』という映画のEDに使われていた「How you remind me」のおかげで、ニッケルバックをずっと聴いていた時期もあります

これまで歌かその人か、そのどちらかでもう一方を思い出すことなんてないんだけど、でも人生で1人だけいることを、ふと書き残しておこうと思いました

何回か触れているかもしれないけど、名前も会社名も嘘をつき続けた男の人です


彼はわたしよりひと周り上で、東カレで出会った。
元彼と別れて1年経たない頃、もうそれはそれはひさしぶりにマッチングアプリを入れることにして、そこで出会った人です。
何人めに会ったかは忘れてしまったけど、初対面はわたしの誕生日の少し前でした

昔のアプリをやっていた頃を思い出すように、その日にたくさんお酒を飲んで、ホテルに行き、でも、終電は少しだけ逃した時間で解散して、タクシーで帰る、そんな日だった。
終電を逃したからって朝までいようとか、逃さないように帰るとか、そんなんじゃなくて、"いたいだけいる、でも仕事もあるから遅くならないうちに"というこの感じが、今では当たり前だけど、当時は自然にやりながらも大人ってこういうことか、なんて思ったりした

それからLINEは続き、次はこれしたい、なんてあっちがいうから、ワンナイトじゃないんだ、と思いつつ流れで次を約束した。
こんなに歳上のひとと会うのは初めてだったけど、なんなら職場でも二人でそんな上のひととご飯に行くなんてなかったけど、でも顔がなによりもタイプで、声がよくて、話があって、身なりだってタイプだったから、うきうきで約束した。あっちにもそれは伝わってたと思う

期間もあかずに約束したけど、その前にわたしの誕生日があった。
ふとLINEのなかで、プロフィールのわたしの誕生日に気づいたあっちが、お祝いしなきゃね、と言ってくれた。
いまではそんなの、いろんな目的で使われることはわかる。
でもあのときはお祝いしてくれるの!?てピュアに思えてたかも、とたったいま、書きながら気づいた。
大学生から付き合った恋人と別れて、もちろん遊んでもないからぜんぶ新鮮だったんだなあ

それから、この人はその次の誕生日もお祝いしてくれた。
ご飯はいつもあっちの奢り、何回かに1回は、申し訳程度にわたしも奢らせてもらう。
最初はわたしの誘いに応じてくれたくらいだったけど、月に2回くらいはコンスタントに会っていた。
そのうちあっちからたくさん誘ってくるようになり、同時にわたしは、仕事ができて収入があってセンスもよい彼のことを、でも思想強いなとか、わたしが彼の歳になった時に同じになってるんだろうかとか、そんなことを考えていくようになった

1年くらいしたとき、あっちの詰めの甘さで偽名疑惑を抱くようになった。
仲の良い友達にその話をしたら、ぐぐってみればと言われ、なぜか漢字でフルネームを思い出せたわたしが検索すると、見事に会社のHPに載っている彼が登場した

そのとき、名前も違えば仕事場も違うんだ、と気づいた

不思議なことに、実際の名前は出さないけど、例えばコンビニ業界なら、ミニストップで働いてると言われてたのに実はセブンだったとか、ヤマダ電機って言われてたのにビックカメラだったとか(これはあんまり的を射てないかも)、そんな感じで同業種下位互換の職場を伝えられてたことを知った

当時、というか今も、名前が違うのはアプリだから100歩譲ってわかる。
わたしも本名が珍しいから絶対にそのまま登録はしない。でもLINEに登録している下の名前は本名だし、彼と交換したインスタにはフルネームが載っている。
だから何回か会った時にわたしから名前はこれだよ、と言ったし、あっちも何故か自己紹介みたくフルネームと職場と部署を言ってきた。
冗談のノリだけど、まさか全部嘘だとは思わない

それからあっちがシャワーを浴びている間に保険証をみたらやっぱり名前は違ってた。
これも別の友達に言われてみて、たしかにと実践したからなんだけど、つくづくわたしは素直で疑わない性格なんだなと思った

直感的に、好きとか嫌いとか、あっちがどう思ってるとか、そういうことはほんとうに直感的に判断して行動しちゃうけど、いかんせん戦略的コミュニケーションが苦手なので、嘘をつくという選択肢があることを考えなかった。
だからわたしのなかでこれは人間の選択肢として覚えてしまった。
それでも、人を信頼しつつ直感的に距離感を図れるのは自分のいいところだと自負しているのは別の話なんですけど

そんな彼にテーマソングができてしまった。
TOOBOEの敗北です

誰がどれだけ知っているかはわからないけど、ボカロP出身のアーティストで、ライブにも行ったけど、それはいつのことだったかなあ

歌詞にね、"それは敗北よりも尊い、熱い夜だったな"のフレーズがあって、それから歌が始まるんです。
すごく短い、3分もないのかな

MVはあまり見ていないけど、たぶん男の人目線の話で、でも、そんなのどうでもいい

テーマソングになってしまったので意訳でしかないけど、すごく自信のある女の人に男の人がハマってく話だと思うの。
これをその彼とはまったく関係ないタイミングで聴いていて、でおそらく最初の待ち合わせのときに聴いていて、彼に会うたびにこの歌がハマっていった

自分に自信がある、という点が、彼にもわたしにも死ぬほど当てはまる。
だから、この歌はわたし目線でもいいし、彼目線でもいい。
そう思いながらしばらく聴いていた

いつからか彼とは会わなくなって、まあ切られただけなんだけど、数年ぶりくらいにこの歌を思いだすきっかけがあって、真っ先に敗北を選んで聴いてみたら、まあ出てくる思い出の数々

ラブホ以外にもおしゃれな高いところにも泊まらせてもらったし、誕生日にはプレゼントをくれてたし、わたしもあげていた。GWにドライブしてくれたこともある。
セフレといえばそうだし、既婚者でも子供がいてもおかしくない歳だけど、こんなにお互いの話でしか素性を知り得ないひとと、長い時間一緒にいることがなくて、ただ夜会ってやるだけでもなくて、だから物めずらしくもあり、冷めた感情もありながら、でもどうしても当時は愛着も湧いてしまっていた

ちょうどこの間の誕生日は仕事漬けで死ぬ思いをしたのに、直近2回の誕生日は彼といたからなおさら懐かしく思う

会うのはだいたいいつも同じ駅だったし、毎回お店を変えていたから、その街に行けば思い出してもおかしくない。
わたしは全然、彼を知らない頃からその場所が好きだったし、今も好きなのでよくいくから、なおさら切なくなってもいいのに、そんな都合のいい感傷シーンは訪れないんですね。
振り返る癖がないからこそ、行ったお店は別の人と行くし、よければ何回だって使う。
だからこそ歌で思い出してしまうなんて、これは、と思った次第です


こんないつにも増してどうでもいい話、最後まで読んでる人なんていないだろうけど、なにせ新幹線で仕事を片付けられたのがひさびさで、開放感からマックたくさん食べたかったんです。
でも便秘と自律神経ともろもろのせいでむくみが大変で、ほんとにふくらはぎ2倍くらいになっているから、さすがにだめだと思い立ってnote書いて、そのおかげでマック頼んでないなんて、偉すぎませんか?

でも書き終わったら食べたくなっちゃうよね〜〜〜




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