実家からの帰り道、泣かずにいられたことのほうが少ない
一軒家の玄関の、道路ギリギリのところから、いまだにお母さんは見送ってくれて、そこからわたしが次の角を曲がるまでお母さんはいて、振り返ると手を振ってくれるんです
もう20代も後半、一人暮らしは5年経って、実家と自分の家は片道2時間弱。
何言ってるんだと思いますよね。わたしも思います
こんなに近いのに、いつでも会えて、月に1回は帰っているのに、それでも一人暮らしを始めてすぐの頃みたく、いまだに家の前で別れて角を曲がるまでの間に、自然と泣いてしまうときがあります
楽しい時間が終わってしまうのが嫌で泣くなんて、子供もいいところ、もう赤ちゃんみたいな頃の話じゃないですか。
そんなことしてる自分がおかしくも、でもそれだけの理由で泣いているんじゃないかもしれないと思うとふと、気持ち悪くて情けなくなりました。
一人暮らし当初の頃と比べるとどこか違う。そんなことを思い出すことにします
1人暮らしはずっとしたかったけど、新卒の研修はリモートだったので、鬼気迫る状況ではなかった。
でもすぐ、初めてのプロジェクトが思ったよりも忙しく、締め切り間際にはリモートもできなくなり、終電でオフィスから帰ることが多くなった。
だから、当時の恋人と同棲の話もあったけど、相手がなかなか決断しないのもあり半ば強引に1人で引っ越すことを決め、ものの2週間くらいで全ての手続きを済ませた。
ただ、引越しの日取りが決まった時にはもう、引っ越すきっかけになったプロジェクトは終わっていた
神奈川の実家から遠いといえば遠いけど、先の通り2時間あれば家から家まで辿り着けるなんてことない距離。
それでも引越し当日に手伝いに来て1泊していったお母さんと弟が帰ると、途端に寂しくなり、意味わかんないくらい、声を出して泣いた
寂しさと、家族に何かあったらわたしはすぐに気付けないこと、もし事故にあってもかけつけられないこと、すなわち死に目にあえないかもしれないこと、の悪い想像だけをして毎晩泣いた
もちろん別の仕事が始まり、自炊も好きなので毎日料理し、晩酌習慣もなくならなかった。
夢にまでみた自分の城は、思ったよりも綺麗好きで几帳面な自分のおかげで綺麗なままどんどん過ごしやすくなっていった。
引っ越す時に必要なものは全て準備したおかげで、あれがないこれがないと困ることもなかった。
お母さんとは毎朝おはようのLINEをして、ご飯を作れば写真を送り、夜は料理しながら電話もした
それでも、当時の恋人がうちにきて、そんなわたしのことと、家族の話題を出されると、褒められた話でも寂しくなって泣いていた。
まだふたりして紙タバコを吸っていた時代、寒いのにベランダに出て、どうにか落ち着こうとしながらふちに座ってタバコを吸って、恋人は泣いてるわたしを慰めてくれた。結構な時間、泣き止むことができなかったと思う。
そんなことがしばらく続いた
半年の間は2週間に1度は帰った。
まだコロナ全盛期だから友達と会うことも今より少なく、何にも問題がなかった
それからはいろいろ、一人暮らしの心構えみたいなのが安定し始めて、毎日のLINEやご飯日記は続けど、恋人や誰かと会う時にはおやすみの連絡はないし、電話もしないし、飲んだくれて1日連絡しないこともある。
帰る頻度も月に1回か、もう少し空くくらいにはなり、やっとこれが自立か、なんて思っていた
だからこそ、わたしの今の状態を鑑みると、いつもより仕事が多いし忙しいし、全然好きじゃない方の仕事で、お客さんも好きになれず、上司の機嫌もたまに悪くて、だからもう本当にひさしぶりに心底仕事が嫌だから、そりゃメンタルは崩れる。
最近はそればかり考えているし、現に、必要な分だけでも、仕事のことを考える時間が多すぎる
だからこの年末年始は束の間の休息、まともに家事のできていない自分の家のことはさておき、こんなに長く実家にいれたことも家族といたことも、好きな料理ができることもなにもかも嬉しくて貴重な時間だった
それが終わるのが悲しい。
延泊して、でもさすがにそろそろ帰らないと不便が出始める。コンタクトとか薬とか、長期滞在を見越さず置いてきた仕事の道具とか
本当にそれだけ?
家族やとくにお母さんを思うとか、楽しいことが終わらないで欲しい気持ちと、仕事が嫌な気持ちを混同して、引っ越した当時の感傷と一緒の涙が出てきていると捉えるなんてさすがに気持ち悪くないか?
実際、まだお見送りしてくれるお母さんとか、さっぱりしているくせに延泊にじんわり喜んでいる姿とか、たまに話す父親とか、そういうのに対する感謝みたいなのももちろん毎回あるけどさ、今回だってある。
わたしが現実逃避したいだけじゃないことをどうにか言語化して、折り合いをつけて、気持ちをシンプルに楽しかったな、と明日からまた頑張りますか(今日もがっつり仕事だったけど)、とかにしたい
でも連休明けで、とはいえ9連休なんかなかったけど、嫌な仕事を一生懸命遂行した疲れがすごい。
何も考えずにYouTubeみたり本の続きを読みたい
ああでも、あとはあれかな、仕事の嫌なこととかを家族に聞かせるのが嫌なのかな。
実家に帰ってるのに、普段わたしが遊び呆けているのも知りながら、そういう仕事関係でうんざりしてるわたしを見せたくないのかな。
ストレスのせいで生理の作用がイライラ方面に傾いちゃって、少し言い合いしたことも関係しているか。
これは後悔か、懺悔か、そういうやつか
ここに気付けるだけえらい。ということにする。
もうさすがに書くの終わりにしちゃおうかと思ったもん
少し謎が解けたので、今年の最低限やるべきことをいくつか。
・貯金
(同年代で群を抜く年収に対し貯金が少なすぎる。まず色んな理由のせいで可処分所得が少ない)
・恋人がほしいとおもってみる
(おばあちゃんに電話したら彼氏は?て聞かれた。無理にいう人じゃないけど、さすがにもういらないとかじゃなく、いい人に出会いたいの姿勢を持った方がいいかも)
・お酒の失敗を避ける
(幸いにもビールのCMには出ていないものの、人に迷惑はかけないようにしたい。あと意味のないセックスも)
今年もよろしくお願いします