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2024年 自分で選んだ道へ
関西大学に通う学生として迎えた2024年は、大きな決断をする年となった。
関大サッカー部に所属し、チームみんなでサッカーと向き合い、そこでは全試合スタメンとして出場機会も多く頂いていた。
しかし、中々チームを勝たせることはできず、一部リーグ降格という、厳しい現状だった。
そんな中、サッカー部で絶対的な実力をつけてチームを勝たせることと、夢を叶えるための現状把握の意味合いを兼ねて、1ヶ月間ドイツへ短期留学に行った。
そこで感じた新しいサッカー観。
自分の目指している場所が、手の届かないものではない、、だけど、凄く遠いところにある。
そんな気持ちになったのを覚えている。
また、大好きなサッカーが、ドイツで放つ輝きの大きさに興奮しまくる1ヶ月だった。
そしてこの短期留学で得た経験が、私に大きな決断を促すことになる。
3月、
様々な迷いと葛藤の末、大学の休学とサッカー部の退部を決意。
ドイツサッカーに挑戦する道を選んだ。
しかし、この選択と引き換えかのように、何か大切なものが、一瞬で消えていく感覚はあった。
振り返ってみると、私にとっては、将来への不安や恐怖よりも、この感情が1番苦しかった。
色々な自己啓発本を読んだり、SNSで調べたりしても、答えはどこにもなくて、
この感情は、単なる理論や型に当てはめることのできない、特別なものなんだって気づいた。
でもこれも、居心地の良い場所に留まっていたら、見えなかった。
高校は、全国最多優勝の高校だからどうせやるなら本気でって感じで決めて、
大学は、高校の先生に勧められて何となく決めた。
強い意志をもって選んだことがなかった私にとって、
このドイツへの挑戦は、初めて自分の意志で、様々な反対を押し切って決めた道。
12月に入り、
この決断から、10ヶ月が経った。
後悔が1つもないとは言わない。
それでも、この道を選んで良かったって思う。
今シーズンは、FSV Mainz05でプレーさせてもらってる。
新しいサッカー、最高の環境、各国でプロ選手として活躍してきている選手たちがチームメイトとなって、レベルも高い。
毎日の練習が楽しくて仕方なかった。
それでも、徐々に色んな欲が出てくる。
自分に過度な期待をしてしまいがちだった。
メンバーに入りたい。試合に出たい。活躍したい。点を取りたい。
もちろん大事な感情。
でも、これらの欲だけが膨れ上がると、自分のプレー自体が見えなくなる。
そうやっていくうちに、自分のサッカーを評価でしか考えられなくなってしまう。
上手くいかないと自分の武器を疑い始める。
私にとってはそれが、1番の失敗だった。
自分を信じる。の意味を履き違えてしまってたから。
今シーズン前期が終わって振り返ると、
リーグ戦11試合中10勝1敗で、1位。
ブンデス昇格に向けて順調に進んでいる。
しかし個人としては、
TOPチームで、
公式戦メンバー入り7試合、出場4試合。
0ゴール。
U-23で、公式戦出場6試合。4ゴール。
到底、満足のいく結果ではない。
家族や大好きな人たちのことを思い出して、今の自分が情け無かった。
活躍できるか、試合に出られるか、メンバーに入れるか、この不安が頭を支配して
「今日の練習で良いプレーしてアピールしなきゃ。」
「まず、練習で必ず結果出さなきゃ。」
練習の行きしのバスでそう唱えて、帰りのバスで反省する。
シーズン中はそんな毎日が続いていた。
でも、あることがきっかけで、ふと気づけた。
別に誰も自分に期待してない。
だから、今の自分は正直つよい。
今まで蓋をしてきた自分の弱さ。それを知った上で、乗り越えようとしている今の自分には、確かな強さがある。
ここまで底を知って、上に上がるしかない状況に居られるなんて、楽しみでしかない。
でもだからこそ、
「結果は出なかったけど、頑張りました」
じゃ、意味ない。
サッカーという競技に出会って14年目。
私には、どうしても成し遂げたいことがある。
まだ見たい景色がある。
応援してくれる、期待してくれる私の周りの人たちがいるからこそ、
このままでは終われない。
年が明ければチームは再始動。3月から後期リーグも開幕する。
もちろん、2025年もたっぷりと大好きなサッカーの沼にハマるつもりでいる。
課題も沢山あって、やれることなんてまだまだある。
一年後、もっと成長した自分でいるためにも、自分を信じて、サッカーを全力で楽しみます。