ドリンクオーダー問題と大西さん その2
その1から続きます。
どうしてこんな破滅的な価格設定にしてしまったのか。
・定食屋じゃなく、カフェ(カフェってお茶するところでしょ??)であり、遊び場もあり在店時間も長いのだから、当然みなさんドリンクを頼んでくれるであろうという大きな誤算があった。(実際はランチしかオーダーしない人の方が多かった。。)
・自分も子どものいる主婦であり、ランチに払おうと思う額の相場もわかっていたので、これ以上高い設定ができなかった。
・気軽に日常的にくつろぐ場所として利用して欲しかった。
・ちゃんと計算しないで見切り発車して現在にいたる。。。
でも、、このまま利益がないままだと、
数ヶ月以内にひよこのカフェはなくなります。
無理な経営は無理なのです。
「このお店に救われています!」「ひよこのカフェがあってよかった」
そんな風に言ってくれる人がいても、つぶれるのです。
そこで、私は数ヶ月「ランチの適正価格」について考えてきました。
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ランチの適正価格を考えていると・・・
まともな(当社比)食材で、いちから手作りして、
家賃人件費光熱費消耗品費保険料&私の人件費
そして、雨の日は親子連れターゲットだと一般ターゲットよりさらに売り上げが見込めないのでその分の補填、
遊び場がある分、席数が増やせないことや、
遊び場の玩具の購入、管理にかかる経費などを考えると、
正直親子ひと組3000円くらいお支払いいただきたい、という結論に。
ランチに下町亀有(しかも駅から遠っ)で3000円、
そりゃあ、豪気やのう・・・
みなさん、ランチは安い方がいいですか?
できればワンコインがいいですか?
なるべくお得に食べたいですか?
提供する側(企業というより末端の労働者)が
血反吐吐いてやっててもですか?
安い食を求めるお客様のニーズに応えるべく、
下記のようにみんなお仕事頑張ってきました!自分、勤勉なんで。
・原価を下げるため、環境やからだを二の次に、農薬やなんかもいっぱい使って(日本はいっぱい使えるしね!)とにかく安く農産物や畜産物を大量に生産したよ!
・食べ物が腐らないように、見栄えがおいしそうなように、原料の質が悪くても「おいしい」って錯覚させるように、添加物をいっぱい使ったよ!(日本はいっぱい使えるしね!)
・かかる人件費を最小にするため、従業員は非正規を多くしたよ!最近は正規で雇って、無限に働かせるのもいいね!
すごい、頑張ってきたな!
だいぶ間違った方向に・・・
しかもこの方向すごいのは、
・かかる人件費を最小にするため、従業員は非正規を多くしたよ!最近は正規で雇って、無限に働かせるのもいいね!
↓
お金ないから、食事を安く済ませたい・・・
という人を増やして、エンドレスなニーズも作ってる。
牛丼屋でワンオペ、ブラックに働いた収入では、
自分が仕事で死ぬほど売った牛丼や
添加物まみれの加工品しか食べられない、
というメビウスの輪。
で、肝臓ほか内臓にダメージ→医療費大高騰
自分の夫、コスト削減のためサービス残業で必死に働き、
私もワンオペで家事育児、必死に我慢、
休日は安かろうな外食産業にお金を使い、そこで払われたお金は、
コスト削減のため前述の間違った努力をしている企業の売り上げに・・・
必死で育てた子どもの就職先は
売上に加担して成長させた上記の企業から選択するしかない
→同じワンオペ育児家庭誕生
でもしょうがないよ、日本はずっと不景気で、みんなで我慢していかないと。
痛みに耐えて頑張ろう!
と自覚的に思っている人も意外と多いと思うし(自分はゆとりあるし頑張らないけど、みんな頑張れと思っている中高年含む)、
そもそも集合無意識で、意識しなくてもそんな空気が覆っている、ジャパン。
そんな国で飲食店やるなら、この輪に飛び込んで食材から人件費からコストカットしまくって、価格競争にトライして生き残るしかないのか?
それならやめるなあ。尻尾まきます。
ああ、価格どうしよう。
そんな風に考えあぐねているときに。
でもこれ、断ち切れるんじゃないか?
そう思えたのが、大西つねきさんの主張でした。
その3につづく。