80.わからないことを聞けない理由
読書が苦手な私は、オーディブルやYouTube、音声メルマガ等を聞きながら毎日通勤しています。そんな中で今日、「仕事でわからないことを聞けない人は損をする」という趣旨の話を聞きました。もちろんこの話については今までも書籍・音声・直接人に言われる等何度も耳にしてきた情報ですし、理解・実践しています。
かくいう私も、人に聞くことができない(したくない)時期、人に聞かなければならないことは理解したがうまくできない時期、人に質問するのが苦じゃなくなった現在(まだ完ぺきではありませんが)を経ており、最初は全く人に質問できない人間でした。理屈では「わからないことは聞いた方がいい」という理にかなった定説があっても、昔の私含め多くの人がそれをできないのは何故か、私なりに考えてみました。
私が人に質問することを憚られる理由
私が人に聞けなかった理由は大きく2つあります。1つ目は”(何の役にも立たない)プライド”です。人にわからないことを聞くということが自分の能力の無さを露呈していると勘違いしていたことが最も大きな点でした。もちろんこれは大きな誤解ですし、聞かないとできないので結局”できない自分”というのが発生し、さらにプライドを傷つける結果になります。
もう1つは、”自分の力で考えて実行したほうが自分の為になる”と信じていたからです。これは浪人~大学生時代のある種成功体験が邪魔をしてしまった事案です。
成功体験が仇になった話
浪人時代、先日の記事でも書いたように生まれて初めて”褒められた”と感じた私は猛烈に勉強するようになるのですが、実は授業や質問をしていたわけではなく、自力で教科書や問題集を読み解き、自力で問題を解けるようになっていました。学生時代においても、(失礼な言い方ですが)あまり重視していない科目か、もしくは切羽詰まった状況になって初めて誰かに聞く、一緒に勉強する時間を作ってもらうといったことをしていました。逆にほとんど誰にも相談せず没頭した科目・研究・ギターなどは時間こそかかったがうまくいった・自分の実になったという経験が、人に聞かない自分を助長させたのではないかと思います。
それ以外に考えられる理由
あと一つ、これについては私は当てはまりませんが、聞くことによって相手の時間を奪うことに抵抗があることが理由で人に聞けない方や、質問すべき相手が個人的に苦手であり、質問を躊躇してしまうということもあるのではないでしょうか。やはりお互い人間なので相性もありますし、質問するということはある程度相手の時間をもらうことになるので心理的な抵抗が発生することもあるかと思います。
自分の哲学を持つことで解決する
では人に質問することができなかった私がどうやって(以前に比べて少しは)できるようになったか。ズバリ、”無知は恥ではない。知ったかぶりこそ恥である”ということを自分の哲学にする努力をしたからです。残念なことに今もたまに出てしまうのですが、知らないことを聞かないで話や仕事を進めるということは知ったかぶりをしながら話や仕事をすることに他なりません。非常に危険で、後で大恥をかきます。
この哲学を持ってから見える価値観として一番変わったところで言うと、会議などの場でわからないことを「それって何ですか?」と素直に質問できる人が非常にかっこよく見えます。特に自分より格上の人が積極的に質問を
しているのを見ると、「こんなレベルの高い人でも質問しているんだから、自分がしていけないわけがない」と自分を奮い立たせることもできます。
環境による部分もあるが、、、
もちろん世間にはいろんな人がいて、質問をすると「そんなこと自分で考えろ!」であったり、「まずは自分で調べよう(ググってわかることは聞くな)」などと言ってくる人もいるでしょう。それらについても自分の聞き方を改めたり、下準備をしたうえでわからないことを聞くなどすることにより相手の反応は変わります。それでも無下な対応を取る人が多い環境なら、早く離れるべきであると思います。おそらくその環境では自分の成長は非常に遅くなりますし、最悪実は誰もあまり内容を理解していないという可能性すらあります。
まとめ
とはいっても、簡単に人に質問できるようになるのであればだれも苦労しません。まずは、「質問できる人こそカッコいい(有能)」というざっくりした価値観を持ってみてはいかがでしょうか。そこから先の”質問する方法”や”質問をする意義”について触れたコンテンツは数多存在するので、またご覧になられてはと思います。今日の話も何かのお役に立てば幸いです。