調剤薬局事務とは仕事内容や大変なこと、メリットなどを詳しく
調剤薬局事務は安定して働きやすいイメージがあり、女性から人気が高い職業です。
家庭環境に合わせて柔軟な働き方ができることが特徴で、未経験からスタートすることができます。
ここでは実際に調剤薬局事務がどのような仕事なのか、業務で大変なこと、働く上でのメリットを紹介します。
調剤薬局事務の主な仕事とは?
調剤薬局事務の主な仕事は3つに分けられます。
受付
PC入力・会計業務
レセプト
順番に説明していきます。
1.受付
病院・診療所から処方箋を受け取った患者は、薬を受け取りに調剤薬局に来られます。
患者から処方箋、お薬手帳、保険証などを預かります。
体調のすぐれない患者が多いため、声のトーンや表情に気を配り、丁寧に対応します。
2.PC入力・会計業務
処方箋の内容を早く、正しいPC入力を行います。
薬局内でこのPC入力が滞ると、あとの工程を受け持つ薬剤師に負担がかかることになります。
そのため、入力スピードを意識して速やかに終わらせるように心がけます。
会計業務は手早く、間違いないように行います。
患者への薬の説明は資格を持った薬剤師の業務となり、調剤薬局事務は行うことができません。
調剤薬局事務は、薬剤師が患者にスムーズに薬の提供が行えるように補助業務を行います。
3.レセプト作成
レセプトとは診療報酬明細書のこといい、わかりやすく言うと請求書の作成になります。
日々PC入力した情報を月末にまとめ、市町村や各保険組合にオンラインで請求をします。
毎月10日が締め日となるため、調剤薬局事務にとって月初が最も忙しい時期になります。
調剤薬局事務の仕事で大変なこと
調剤薬局事務の仕事をする上で大変なことは大きく分けて2あります。
1.臨機応変な対応
2.専門的な知識
仕事をスムーズに進めるのにどちらも大切なポイントです。
1.臨機応変の対応
調剤薬局事務は患者と薬剤師の間に立ち、その場に適した対応が求められます。
■ 患者対応
薬局に来られる方は、体調が悪いということを前提に対応をすることが大切です。
また病院でも待合と診察で疲れが出ている状態で来られる場合があります。
早く薬を受け取って帰りたい患者にとって、長く待つということはイライラの原因となりクレームにつながります。
お待たせすることがないように、薬の提供までスピーディーに行うことが大切です。
■ 素早いPC入力
受付・会計、薬剤師の補助業務と、臨機応変に対応しながら入力を行うため、早くて正確なタイピングが求められます。
処方箋を見ながらのPCへの入力となるため、ブラインドタッチのスキルは必須になります。
2.専門的な知識
毎日の業務の中で業務を滞りなく進めるためには、基本的な知識が必要になります。
■ 医療保険制度
業務を行う上で、医療保険制度の仕組みを理解しておく必要があります。
基本的に医療機関で使用するのは保険証になりますが、患者の状態に応じて受給者証を単独や併用する場合もあり、その種類はさまざまです。
例えば、受給者証の中には1回あたり負担する上限金額の記載があります。
特に切り替えの時期は、負担額の増減など記載内容に変更があるかどうか、しっかり確認を行う必要があります。
見落としや誤った知識で情報で処理をしてしまうと、患者に負担金の支払いを追加でお願いすることになります。
医療保険制度の仕組みは、調剤薬局事務にとって確実に押さえておきたい知識です。
■ レセプト請求業務
月に1回、保険者に対して診療報酬明細書(レセプト)を作成して請求を行う業務になります。
請求は日々PC入力を行なっている、レセプトコンピューターがデータの集計を行いますが、不備があるとエラーとなります。
エラーの原因は目視で確認することが多く、整合性が取れるまで原因を追求しなければなりません。
不整合のまま請求を行うと、「返戻(へんれい)」という形で差し戻しとなり、調剤薬局側に支払いが行われません。
調剤薬局の収入が減ることにつながるため、日々間違いのない入力を積み重ねることが、重要なポイントとなります。
請求締め切り日である、毎月10日が近づくと調剤薬局事務は多忙を極め、残業になることもあります。
調剤薬局事務で働くメリット
調剤薬局事務はいろいろな働き方ができるのが特徴です。
雇用形態も「正社員」「パート」「派遣」とあり、特にパートや派遣の場合は家庭の状況に合わせた、柔軟な働き方ができます。
また資格を持っていなくても働ける調剤薬局も多く、業務の中でスキルと知識が身に付けば、転職にも即戦力として採用されやすくなります。
調剤薬局事務のメリットは勤務形態を変えながらも、仕事を続けることができる働きやすさにあります。
まとめ
調剤薬局事務は、女性に安定した人気の高い仕事です。
家庭の事情に合わせて、柔軟な働き方ができるのが大きなポイント。
未経験からスタートしても、実務を通してスキルアップできるので転職にも有利になります。
ライフスタイルに合わせた調剤薬局事務の仕事は、特に女性の方におすすめです。
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