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もっと喜んでみようと思った話
エブリスタの「新星ファンタジーコンテスト 神童/選ばれしこども」で、拙作が佳作に選ばれました。
結果通知を見たとき、すごく嬉しかったです。でもこういうとき、おおやけの場ではあまり喜んじゃいけないと思って(目につくだろうし)、Xでは2ポストぐらいでさらっと流し、その話は終わらせておりました。でも本当は何十ポストも連ねて色々語りたいぐらいに嬉しかったんだ……! ということで、喜びをスルメイカのように、味がしなくなるまでかんでみることにしました。
「おおやけの場ではあまり喜んでもいけないと思って」って書いたけど、お前十分Xで騒いでたじゃねぇかと呆れられた方、もしいらっしゃったらすみません。許してほしい。だってこんなこと、数年に1度あるかないかだからさ……!(もう一生ないかも。そう考えると辛いが)
今回のコンテストに出した作品は、以前、エブリスタで開催されていた「バディ(ブロマンス)執筆応援キャンペーン」にも応募していたものです。そちらはかすりもせず、さらっと落ちたので「もう一回!」と思い、駄目元で応募しておりました。
拙作は佳作でしたが、これが入賞以上になると「クリエイターのためのシリーズ」という書籍がもらえたようです。通知をみたとき、一瞬「本がもらえたのか!?」と画面に食いついてしまいましたが、1冊ももらえなかったです。ちょっとだけ無念。
佳作の特典として、三村美衣氏からの選評を頂きました。エブリスタの公式ページ内と、それとは別にメールで送ってもらえる選評です。メールのほうは公開不可かもしれないので詳しく書けませんが、「たしかに」という内容でした。ざっくりいうと「作中のアイテムをもっと活かせたのではないか」ということ。なるほど……。
実は応募した作品と同じ世界観で別の長編を書いており、そちらでそのアイテムは活用したので、かってに解決した気になっておりました。でもそれは作者のみが知ること、不自然にみえてしまったんだろうなと気づかされました。
私はよく同じ世界観で別作品を書いたり、登場人物をリンクさせて遊んだりするのですが、読み手の方からすると、それは作者の甘えに繋がりやすいのかもしれません。様々な点で不親切設計になってしまっているのかも……公募に出すなら、もっと気をつけないとですね。
ちなみに、同じ世界観の別作品というのは、下記のことです。……今ふとみたら、これPV7900とかになってて、辺境の自作の中では見たことのない数字でなんかこわい。タイトルに「後宮」ってついてるから?(どっかで燃えてたとかじゃ、ないよね……?)
ついでに、佳作を頂いた際の、エブリスタ公式ページ内の選評も引用してみました。
酔狂な青年絵師と、彼に仕える付喪神のコンビを主人公に、先帝の急逝の謎解きと、その後を描いた後宮ファンタジー。主人公は明晰な頭脳と画才を買われて後宮に入り、色香ではなくその才によって皇帝の寵愛を受け、貴人の位を得た少年・酒楽。皇帝の急逝を機に逃走しようと考えた彼は、資金稼ぎのために春画を描くのだが、後宮の人々をモデルにしたがために思わぬ事件に巻き込まれていく。事件の顛末も面白いが、生真面目な性格の付喪神が、変人の主を甲斐甲斐しく世話するほのぼのとした雰囲気が楽しい序盤と、癖の強い奇人揃いの後宮のグロテスクな生態に呑まれそうになる終盤との落差が読みどころ。
「グロテスク」と書かれていたのが、すごくうれしかったです。私が書きたいのはまさにそれなのかもしれません。前に他の作品を読んでくださった方から「容赦のない」というお言葉を頂いたことがあり、そのときにも「そっかぁ」と思ったのですが、そういう作品が好みなんだと思います。読むのも書くのも。
……どうだろう。かなり喜びについて語ってみたけど。
このスルメイカ(佳作の喜び)はまだまだ味出るな、って感じなので、これを糧にネガティブ思考を排し、これからもがんばっていきたいと思います。
公募を続けていると、つらいと感じる場面がけっこうあって。そういうのがまったくない人もいらっしゃるでしょうけど、きついなと感じることが、私の場合はままあったりします。
なにせ、落ちるし、落ちるし、落ちるし。
100の完成図を想像して作ったら、出来映え40ぐらいの完成度だったりするし。それでも、地道に進んでいくしかないんですよね。上をみたらきりがなく、隣の芝生が青いどころか、虹色にハレーションしているなかで(なんなら四方八方輝きまくっていて「まぶしっ、目が潰れ、うわー!?」となっているなかで)、足元の自分の小さな庭を愛し、すこしずつ新芽を育てていくしかないのだと思います。種を植えて水をやり、綺麗な花になるように祈り耕し、見守っていくしかないのでしょう。
なんだ、結局ポエムか。これからもなにかうれしいことがあるたびに、ポエマーキラキラ文章で締めていこうかと思います。
それでは~。