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ゴルフレッスン書が身に付かない ~プロと素人の前提条件の違いを知ろう~
うまくなりたいよう!
ゴルフをやろうかな。自己流で取り組む方、レッスンを受ける方、先輩に教えてもらう方、色々な取り組みが始まります。何十年ぶりかで、取り組みを再開する場合もあるでしょう。(実は、私はこのパターン)
そこで、ゴルフ雑誌ゃテクニック本を買い込み、読む方が多いのではないでしょうか。レッスン書の打法を「よしこれでいこう」っと、真似をする。練習場に行ったり、自宅で素振りをしたり、マットでパター練習に取り組むことでしょう。
そして、コースデビュー。または、久しぶりの再デビュー。
大たたき。
「なんでだよう?」
泣きたくなったりして。
子供の頃。結構運動家好きで、腕白で、体育の成績はいつも『5』
でも、今は、ゴルフの成績は『1』
頭にきて、原因を徹底的に解明したくなりますね。
お金がかかってんだ。時間も賭けたんだ。あらゆるゴルフ本に目を通したんだ。なのに、なのに・・・・なんで、シャンク、引っかけ、ダフリ、トップにスライスと、ミスショットのオンパレード。ついでに、グリーン周りで、ホームラン。
柵(OB、ワンペナ杭)越えなんて、野球をしてどうすんだ。
家のパターマットでは、100発100中、本番グリーンで感覚の違いに呆然。適当に打ったら、ボールは止まらずグリーンの外へ。なんで、カップから逃げるんだよう。ボールに文句を言ったりして。
というわけで、熱くなった頭で、知識過剰で、どうしてダメショットを連発したのか、敵討ち間の心境で、徹底分析してやろうと、思った次第。
次は復活するぞと。
原因の多角的、科学的、突っ込み、本質的、徹底分析
① ゴルフを始めた年齢が違う
当たり前だろう。大半のプロは、子供の頃にゴルフを始めている。
二十歳以前。成長ホルモンが盛んに出ていた頃。子どもは、大好きなスポーツなら、うまい人の動きを見ているだけで、真似して勝手に体が動いたりします。
面白くて、楽しくて、道具と一体になって、体が本能的に反応して、夢中で、遊び心で、その競技に戯れることでしょう。
私だって、遊びの中で、色々と身に着けました。
この年頃は、学ぶ意識はまったくなく、面白いからやるだけ。
この子供の反応が、二十歳を過ぎると、激減してしまいす。
ゴルフはいつ始めますか。
多くの方が、30代、40代、50代、場合により、定年してから始めるのではないでしょうか。
お金と時間に余裕ができて、友達や職場の仲間、先輩や上司に誘われて、道具を探しに行くのではないでしょうか。
ああ、これが親父が熱中していたゴルフか、なんてね。
大人になり切ってから、ゴルフを始めることに、実はプロアマの重大な違いがあるのでしょう。
子供は感受性が解放されて、体がまだ成長途上、技術を理屈でなく全身で身に着けることができます。大人の本を読む学力はないのですから、知識ではなく新しいことへの好奇心で、遊びと区別なく熱中します。
プロはこの時期にゴルフを身につけているわけです。
ところが我々はどうでしょう。
大人になって、体も固くなって、遊び心より付き合いで始めたりして、もう成長ホルモンはでていないのです。
そこで、知識から入る。脳味噌だけでゴルフを開始。考えてうまくなろうとする。体が付いていかない中、慣れない道具の使い方に苦労するわけです。
ゴルフのレッスン書は、こうした大人を対象に、子供の時期に技術を身に着けたプロが書いているのですから、素人には難しい技術も簡単に書いているわけです。プロの基本は、素人の基本と、土台が違うわけです。
② 素質が違う
子供の頃にゴルフを始めても、多くはやめていきます。
プロとして生き残るのは、恵まれた環境と、素質と努力と良い指導者に、出会った、わずかばかりの生き残りなのです。
特に素質がないと、どうしようもない。プロの厳しい生存競争に生き残り、試合とレッスンで実績を残した一部のプロのみ、仕事人として生き残るわけです。
素質のあるプロが、素質のない素人に、どう教えるのか。やさしく教えるだけでは、どうしようもありません。プロからすると、どうしてこんな簡単なことができないのだろうと思うことは多々あることでしょう。
プロにとって、説明するほどでもない当たり前の技術が、素人には土台から分からないのです。
子供の時に無意識に身に着けたこと。とうぜん、解説にふれていないことが、実は素人にとっては重要になってくるわけです。
たとえば、クラブの重さの遠心力で振ること。
これなど、大人は腕力で、無理やり振っている場合が多いことでしょう。なんとかまっすぐ打つために、腕で操作してしまいます。
③ 練習量の違い
これも当たり前のことですね。
ド素人は、仕事や家事が忙しくて、時間をあまりゴルフ練習にさくことができません。言い訳になりますが。
大人になってゴルフを始めた素質のない素人が、あまり練習できない環境にいる。ではどうしたらいいんでしょう。
この条件でも、ゴルフの魅力は、やればやるほど、依存症のように、やみつきになってくる。困ったもんです。
悪条件が重なっても、やる気ばかりが空回りしていくことになります。
そこで、レッスンです。本やDVD、プロのレッスン。
でも、悪条件を克服することは困難。
ならば、目標を下げよう。100を切れればいいや。次は90だけど。まず100だとか。
自分にあった自分なりの効率的な練習が必要になるわけです。限られた時間と労力で、結果を残すために。
④ 右手が悪さをする
大人と子供とでは、右手の使用頻度が、著しく違います。
子供よりも大人は生活や仕事などで、右手を酷使します。もちろん左利きの方もいます。左利きの方は、むしろゴルフには有利かなと思いますが、私は右利きなので、よくわかりません。
重い物は左手で持ち、小銭を出したり、定期を出したり、文字を書いたりは右手。
ゴルフでボールを打つ時に、右手が過剰に働くと、引っかけたりしますね。一瞬のタイミングを右手で意識的に合わせることは困難です。
プロは左右の手の使用バランスが、我々素人とは全然違うわけです。
ここに、プロの子供の時のゴルフ開始年齢の良い影響があります。
反対に大人は長年の生活習慣で、右手の使用が当たり前、利き手の器用さに頼っている生活が板についています。ゴルフのインパクトで右手が悪さするために、さまざまなミスショットが出てしまうわけです。
対策として、多くの方が左手素振りをすることでしょう。
私も同じです。
トーナメントプロの中には、意図的に左手でお箸を持ったり、文字を書いたり、できるだけ生活の中で利き手を使わずに左手を使うことを心掛けている方もいます。見習いたいものですが、無理ですね。でも少しは意識したいです。
⑤ 右目が利き目
この影響も大きいです。
そして、気が付かない人が、多いことでしょう。
まず、両目で見ながら、両手の人差し指を前後に置いてみましょう。二本の指が重なって見える位置に置きましょう。
次に左目をつぶって、右目だけで観ると、同じように重なって見えます。同じ景色です。両目で見た時と右目で見た時が、同じように見えます。
次に右目をつぶって、左目を空けます。
同じ位置の二本の指を見て見ましょう。大きくずれていることでしょう。人により違うかもしれませんが、私は事実上、日常生活をまるで丹下作善のように右目だけで生活していることが分かりました。
このゴルフへの影響は大きいです。
ゴルフは左に打っていくスポーツ。
セットアップでスクエアに構える。ボールの前後に印を想定する。
でも、右目だけで目標を見ようとすると、鼻が邪魔でよく見えません。何度も目標を見ながら、もじもじしているうちに、知らず知らずのうちに、体を開いて見ていることになります。
スクエアな姿勢がくずれるわけです。スライスが出るのは当たり前なわけです。
プロのスィングの分解写真をよく見てください。ダウンスィングで顔は右を向いたまま、左目で地面のボールを捉えてインパクトしています。
たとえ、右目が利き目でも、猛練習で左目のフォームを無理やり作り、身につけているわけです。
素人ゴルファーが本番コースで、ボールがどこに飛ぶのか不安になって、ヘッドアップして『右目で』追いかけてしまう。これがミスショットのよくある原因ですよね。さらにスライスを嫌がって右手を使う。引っかけ。
まずは、視界の光景に疑いを持つ。ここから、左中心ゴルフが始まるのではないでしょうか。どのような視界ならスクエアなのか。感覚の違いを計算できるようになりたいもので。
いっそのこと、射撃のように左目を閉じて打ってもいいかもしれません。
⑥ 類似種目がないこと
ゴルフタイプの競技が、体育の授業にあるでしょうか。ありませんよね。
ゴルフの特徴として、足元の止まったボール、体の左に直角に打つ、点をねらい点を打つ、とてつもなく広大な場所、コースにより自然条件が違う、お金がかかる、道具が多い、などなど授業で取り組むには困難な条件があまりにも多すぎます。
まあ体育の先生だって、ゴルフの美味い人はあまりいないでしょう。
幼少期に学ぶ機会がなく、学校の教育カリキュラムにもない。近くにゴルフ遊びができる場所もない。どれも無理ですものね。
せいぜい大学の授業で、試しにグランドでスポンジボールなんかを打つくらいでしょう。先生がお手本を示せるか、わかりませんが。
過去のスポーツ経験が、役に立たないのが大人のゴルフです。
野球はピッチャーのボールを打ち返し、90度に開いたグランドに向かいます。サッカーもバスケットも、クリケットも正面のゴールを目指します。
類似種目がないために、最初は戸惑い、迷い、混乱する。過去の経験が生かされない苛立ち。
無知から始まる競技がゴルフです。
今までとは、まったく別の競技、別の世界。
プロが子供の時から日常的にクラブを振ってきたのとは、素人はまったく別だと自覚することが大人のゴルフの出発点でしょう。
⑦ O脚とX脚
昔、ある雑誌に掲載していた記事に、次のようなことが書いてありました。
日本人の7割がO脚系である。3割がX脚・ストレート脚系であると。
プロゴルファーは、逆に3割がO脚系で、7割がX脚・ストレート脚であるとのこと。
かなり昔の記事なので、不正確かもしれませんが、もしそうだとしたら、レッスン書における、この足の形の影響は大きいことでしょう。この足の形の違いについて、説いているゴルフレッスン書に私は出会ったことがありません。
また、レッスン書に掲載されているプロに、O脚、ガニ股系はいないのではないでしょうか。このために、レッスン書で、O脚の影響によるミスショットの分析はされていません。
日本人の7割がO脚・ガニ股系ならば、この足腰の傾向を踏まえた技術が必要になるのではないでしょうか。
⑧ 大自然が相手
これは凄いことです。
禁じられていることですが、仮にプロ野球場のホームベースにボールを置いて、打ったらどうなるでしょうか。
頭の中でシミュレーションをしてみましょう。
恐らく9番アイアンで、ホームランでしょう。
ゴルフは、いかに広い場所で、やっていることか。
山の中で、海岸線の横で、風と芝生と森と池と川を相手にしていたら、ボールが、どこかに飛んでいってしまうのは当たり前ですよね。
球筋をコントロールすることの困難さは、筆舌に値する。
おっと、書き過ぎたかも。最近大たたきしたので、つい熱くなってしまいました。
ゴルフボールは、定められた大自然と練習場以外では、使ってはならない危険物です。そのボールを空想で日常世界に当てはめてみると、いかにとてつもないことをしているのかが、よく分かります。
だからこそ、ボールをコントロールする自分なりの技術が必要なのです。大自然を計算して、危険なボールを支配する。前記の各種ハンディを想定すると、大変なスポーツですね、ゴルフとは。
ふう、久しぶりの記事なので、くたびれました。
⑨ すべてのコースが異なる
これも特殊条件です。
色々なゴルフ場は、すべて条件が異なります。
これかサッカーやバスケ、野球と異なるわけです。大自然を生かした設計と、設計者のワナとゴルファーの錯覚、当日の春夏秋冬と天気・・・・。
これほど、事前の調査と分析を要するスポーツはないのではないでしょうか。まあ、トライアスロンのように、長距離を走り泳ぐケースも事前調査が必要ですが。
ほとんどのテクニック本は、スィング中心です。コースごとの攻略法は、無限なパターンがあるために、傾斜打ちくらいにとどめています。
でも、本番、それも初めてのコースだと、悪戦苦闘しているうちにラウンドが終わってしまいます。
これもゴルフの魅力であり、難しさです。
トーナメントでは、プロはコースを調べつくし、熟練のキャディーと相談しながらラウンドしています。
このような方法は、素人には無理ですね。セルフで、年数回のラウンドで、限られた経験と未熟な技術で、なんとか一日終わればいいや。
最近は、距離計なる15番目の武器が開発されていますが。
悪条件、克服の道
色々と悪条件を列挙しました。この悪条件をすべて踏まえて、克服する道はあるのでしょうか。私には書く資格がないですが、一つ言えることは、前述の各条件に対して、『自分なりの対策』をしていくしかないということです。
逆に言うと、プロのレッスン書の限界を、ここで逆分析しているともいえるのです。レッスン書やゴルフ雑誌は、こうしたゴルフファンに、少しでも役立つ情報を提供しようとしています。でも、役に立っている人は、プロ並みの練習をしていたたり、資質があったり、競技会に参加していたりしている人のように思えてならないのです。
しかも、プロのスィング技術そのものも、各種あります。タテ振り、ヨコ振り、その中間、左手リード、右手のゴルフ、その他、今まで色々と出版されてきました。
頭でっかちの自分は、それぞれから学びつつも、前提条件の違いを自覚して自己発見の道として、自分と相談しながら追及するしかないなと思った次第です。
『素人のための素人による素人向きの』工夫したゴルフ技術と練習の仕方を、記事として、あってもいいのかなと思った次第です。
このことをコンセプトにして、時々記事を書いていきたいと思っています。
最後に
ゴルフの魅力は、ナイスショットです。
どんなにたくさん叩いても、ナイスショットは出ます。スコアが悪いほど、ナイスショットの機会が多いとも言えます。
スコアが70台。可哀そうに、おれなんか、その1.5倍も打って楽しんでいるんだぜ。あいつと同じ料金でさ。同じ料金でゴルフをするなら、いっぱい楽しんほうがいいよな。なんて前向きになりたいもの。
ゴルフは、どんなにミスショットをしても、ひょいとナイスショットがでることがあります。
偶然でも、ナイスショットは実力のうち。可能性の証明です。
ぜひ、ナイスショットの原因を考えてみましょう。ミスショットの原因ばかり考えたくなる気持ちは私も同じです。同じくらい、なぜあの時、うまく打てたのか。自問自答しましょう。
きっと、そこにあなたなりの発見があることでしょう。私も今後発見したことを記事にしてみたいと思っています。
では、ご健闘をお祈りいたします。
では、また。
備考ー自分なりに考えた各項目の対策は、今後、順次掲載していきたいと思います。お楽しみを。
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