「音数歳時記」活用句会 in 荻窪に参加してきた
10月某日、「音数で引く俳句歳時記・秋」(岸本尚毅監修・西原天気編/草思社)を片手に、席題を作句する句会に参加してきました。今回の句会では、監修者である岸本尚毅さんも参加。とても賑やかな句会になりました。
「音数で引く俳句歳時記」は、音数ごとに季語が並んでいる歳時記。音数ごに並ぶことで、初めて出会える季語もたくさんあるなと感じました。
また、岸本さん、西原さんの選による、例句がとても新鮮。普段の歳時記で並ばないような俳人の作品(阿部完市とか)や、今活躍中の若手の俳人の作品も多く収録されていて、この部分を読むだけでもとっても楽しいです。西原さんもここの部分に大変こだわったということで、とてもオリジナリティのある歳時記になっています。
今回の席題は、「音数で引く俳句歳時記」の任意のページの見開きにある季語で1句(今回は6音の季語でした)、文字詠みこみ席題(1文字と1単語(長めのもの))で1句ずつ、合計3句。
句会は、夏雲システムを利用してすべてオンラインで行われました。(ほんと野良古さんありがとうございます……!)
6音の季語席題では、意外な季語を使う人が多く、勉強になりました。文字詠みこみ席題では、残りの音数で、じゃあどの季語がふさわしいかと選ぶときに、「音数で引く俳句歳時記」がとても役に立ちました。
点の入った句全句と岸本さんが予選でいただいた句全部に、岸本さんからの評をいただけるという、めったにない機会でした。それぞれの句において、この部分がよかった、この部分をこうするとより句が輝くのではないかというお言葉、そして、「この掲句からは、◯◯◯◯という俳人の作品を思い出します」という、岸本さんの”俳句ジュークボックス”とも言える、知識の泉も間近で拝見。全ての発言が学びとなりました。本当にありがとうございます。
句会後は、西原さん、岸本さんを囲んで、懇親会。西原さんからは、今までの経緯や今回の本の裏話、影響をうけた俳人さんなどを聞けました(早速、教えていただいた俳人さんの本をポチりました(笑))
また岸本さんからは、先日の俳句甲子園のスピーチの裏話も聞けました。あのスピーチは、前もって言われていたそうで、事前に知識を整理していたそうです。(といっても、ほぼカンペもみないで、年号も背景も人物もすべて言えるのは相当すごいと思いました…)
スタッフさんへの労いのコメント(伊予の国弁当で私達をおもてなししてくれたという内容)も、前もってスピーチを決められていたそうで、こういう細かい配慮もさすが岸本さんだなあと、改めて思いました。
このような機会を作ってくださった、西原天気さん、岸本尚毅さん、鱗kokeraさん、本当にありがとうございました。
「音数歳時記」活用句会、次回は、10月13日(日)大津で開催されるそうです。
「音数歳時記」活用句会は、季節を1巡したとのことで次回以降の開催は未定と聞いているので、ご興味のある方は、是非参加してほしいとのことでした。