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青空文庫の本を縦書きで読んで、書き込みしたいので、Wordを使って、加工してみた話 <応用編>

以前の記事で、「青空文庫の本を縦書きにして、書き込みできるように、Wordで加工した話」を投稿しました。

ほとんどの書籍については、この方法で加工が可能なのですが、一部の書籍などでは、もう少し工夫が必要ということが分かったので、今回はその続編の記事になります。



Wordは、Windows版、version 2019を使用しています


■改行などの体裁を整える

高浜虚子「五百句」に対して、前回の記事の加工作業をおこなった時の様子で。この本の場合、改行が不自然にあることから、本として読むときにすこし、不格好になっていることが気になりました。

前回の作業を行った直後の画面。改行(任意指定の行区切り (↓))が多く少し読みづらい。

これらの改行も、「置換」の作業によって、修正することが可能です。
今回の場合、「任意指定の行区切り (↓)」が重複している箇所があるため、っここを修正したいと思います。

「置換」のメニュー画面の、「特殊文字」をクリックすると、

のようなメニューがでてくるので、「任意指定の行区切り 」を選択します。
そうすると、「^l」という文字が挿入されます。これが「任意指定の行区切り (↓)」1つ分に相当します。
今回の場合、「任意指定の行区切り (↓)」が複数個あるものをできる限りなくしたいので、

置換前 ^l^l
置換後 ^l

のように入力し、なんどか置換する作業を行うと、最終的に「^l」が重なっているところがなくなり、単一の「^l」が残ります。

置換完了後の画面。書面がスッキリしました。

■フォントの大きさが異なる文章を大きさごとに変更する

今回の「五句集」の場合、句は少し大きめのフォント(13.5pt)、あとがきは小さめのフォント(12pt)となっています。
この状態だと、句とあとがきが差がなく、少し読みづらさを感じるので、句だけを、違うフォントにして、フォントの大きさも大きいものにしたいと思います。
この作業も、先程の「置換」をすることで、一括で変換が可能です。

置換前の本文

「置換」のメニュー画面で、「検索する文字列」を選択してから、「書式」をクリックし、そのメニューの「フォント」を選択します。

「検索する文字」というウィンドウがでるので、

「フォント:游明朝、サイズ:13.5」を入力して、「OK」をクリックします。次に、「置換後の文字列」を選択して、同様に「書式 > フォント」をクリックします。

すると、次は「置換後の文字」というウィンドウがでてくるので、今回は「フォント:游明朝 demibold 大きさ:16」を選択してみたいと思います。

「検索と置換」の画面では、次のように表示されました。

この条件で「すべて置換」を選択すると、以下のようになります。

置換後の文章

注意点:
Wordのフォントの種類によって「游明朝 (本文のフォント)」となる場合があります。この場合は「游明朝」ではなくて、「游明朝 (本文のフォント)」という種類としてカウントされてしまいます。
フォントを指定する際は、間違えがないかどうか確認してください。

ご覧のように、句の部分がとても読みやすくなりました。
青空文庫は、本当にいろいろな書籍が登録されていて、読み応えがあるので、今後もこうした方法を通して、読みやすい形にして、多くの作品に触れていきたいなと思います。

追記
「置換」における「記号(ワイルドカード)」が何を表しているのかは、以下のリンクがとてもわかりやすかったので、こちらも参考にしてみてください。


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