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【番外編】日本語の連体節について考える②
日本語の連体節の種類について考えたいと思います。普段何気なくつかっているので気づかなかったのですが、先日の授業をうけて、様々な連体節を使用していることがわかりました。
主語(~が)に関する連体節
彼が少女に本をあげた
→ 少女に本をあげた彼
直接目的語(~を)に関する連体節
彼が少女に本をあげた
→ 彼が少女にあげた本
間接目的語(~に)に関する連体節
彼が少女に本をあげた
→ 彼が本をあげた少女
所有者を表す付加語に関する連体節
太郎のお兄さんが大学に合格した
→お兄さんが大学に合格した太郎
日本語の場合、これらの言い方については、基本的に違和感がないのですが、言語によっては、直接目的語や関節目的語を連体節に取れないそうです。違和感なく使っているだけにこの事実に少しびっくりしました。
特殊な連体節のケースがある?
日本語の場合は、このように主語、直接目的語、間接目的語、所有者を表す付加語などで、連体節が形成できることがわかったのですが、一つの文章から連体節を作ろうとすると、ある言葉ではうまくできないことが分かりました。
例えば、
私が昨日起きた時間
→*私が昨日時間に起きた
→私が昨日その時間に起きた
「私が昨日起きた時間」という連体節を、元の文章に戻した時、「私が昨日時間に起きた」となり、日本語としてなんだかおかしい文章になることに気がつきました。時間に「その」「この」などの指示語をいれることで、意味がようやく成立します。
同様の名詞は、他にも「事、もの、印象、次元」といった連体節も、元の文章に戻すとなんだか違和感を感じます。
私が言った事
→ *私が事を言った
私が製造した物
→ *私が物を製造した
私が予想した印象 / 空間
→ *私が印象を予想した
→ *私が空間を予想した
私が浮遊した次元 / 空間
→ *私が次元に浮遊した
→ ?私が空間に浮遊した
ただし、「次元に浮遊した」については、「空間」という言葉にした場合、3次元であることがわかるので、なんとなく成立しそうだなと。(あんまり違和感がないから?まあでも浮遊する空間は認識できるものだからかも?)
ちなみに英語の場合だと、
私が昨日起きた時間
→*私が昨日時間に起きた
The time when ( at whitch) I got up yesterday
→ I got up yesterday at the time
となるので、あまり違和感なく成立するなと。
今まで冠詞なんて、なんて面倒なんだろう、って思っていたのですが、この文章の場合、定冠詞があることで、成立させていることに気がついて、こういう意味でも冠詞の意味があるのかと改めて感じました。
上記の日本語の問題については、まだ参考になる文献が見つからないので、今後なぜこのような現象になるのかが判明次第、追記していこうと思います。