"情熱"の正体って何?③:情熱の段階と育て方
この記事では情熱を育てていく段階について紹介したいと思います。
下記のようなことがわかります。
情熱のスタート地点
情熱のきっかけは「情熱の構造」で解説した下図のどの象限の情熱でもありえます。
情熱の構造について下記記事で解説していますので、ぜひ覗いてみてください。
きっかけがどの情熱から始まったとしても、
”やってみたい情熱”に辿りつきます。
例えば、”貢献したい情熱”をきっかけとした場合、
○○な世の中に貢献したい
➡そんな世の中に貢献するためには△△に自分はなりたい(こうなりたい情熱)
➡△△な自分になるためには、まず□□をやってみよう(やってみたい情熱)
私の場合、
“いつでもどこでも誰でもエネルギーを便利に使えるな”世の中に貢献したい
➡そんな世の中に貢献するために”電池エンジニア”に自分はなりたい(こうなりたい情熱)
➡”電池エンジニア”になるためには、まず”電池の研究”をしてみよう(やってみたい情熱)
情熱を育てるスタート地点は”やってみたい情熱”になることが多いのではと考えています。
興味・関心という好奇心から自分の感情に気づくことから、情熱を育てることは始まります。
スキル成長の3段階(ベンジャミン・ブルーム)
情熱に近い例えで、心理学者のベンジャミン・ブルームは、スキル成長の3段階として下図のような段階を唱えています。
1つ目の段階として、興味を見つけ、深掘るとあります。
まず興味があることを見つけることが大事ということですね。
そして実際にやってみたり調べたり行動して、興味を深掘ることで、
本当に興味があるか自分に問いかけます。
2番目の段階では意図した練習を行い、スキルを磨くとあります。
意図した練習とは、目標を持ち足りていないところを意識して練習することです。
なんとなく決まった練習を毎日することとは異なります。
目標に対して足りていないところを意識的に練習するのです。
練習する際は多少の苦痛が伴いますが、
好きなことであれば苦痛を乗り越え、目標に近づくことができます。
3段階目では、大きな目的と意義を見出します。
他者とのつながりが登場してきます。
自分が習得したスキルが他者のために何か役立たないか考えます。
スキルが他者にとって役立つとわかれば、気づきが増えさらにスキルが上達します。
情熱とスキルでは比較の対象が少し違いますが、
“成長させる””育てる”という観点で類似しています。
情熱を育てる段階
“情熱の構造”と“スキル成長させる3段階”を紐づけて下図のように整理してみました。
“情熱が芽生える””情熱に気づく””情熱を育てる””情熱で走る”の4段階です。
順番に解説していきます。
①情熱が芽生える段階
自分の”気になる”という好奇心と向き合う段階です。
“好き”の感情の前に”気になる”という感情があるかと思います。
まずは自分に「気になることは何か?」と質問して、
気になることを言語化して認知することが重要です。
②情熱に気づく
気になることがわかれば、次は情熱に気づく段階です。
実際に気になることを調べたりやってみたり、実際に行動してみます。
その結果、気になったことが”好き”だったか?”楽しかった”か?という質問で
自分の感情と向き合います。
「もっとやりたい!」「これも試してみたい!」という気持ちがあれば、
情熱に気づけたということになります。
気になった対象が好きではなかった場合は、また気になることをまた探すことから始めます。
③情熱を育てる
自分の素直な感情に応える段階と他者とのつながりが芽生える段階が入り混じった段階です。
好奇心身を任せ、やってみて好きだったことを練習し続けます。
練習することでさらに上達し、もっと楽しくなり、自分のスキルとなります。
スキルとなると「”誰か”に何かしてあげたい」という役立ちたい気持ちが芽生え始めます。
情熱に他者視点が加わると新しいことに気づき、
より練習したい!という気持ちが強くなります。
また、どのように役立てられるかということも考え始め、
より情熱が加速していきます。
④情熱で走る
育ててきた情熱で走る段階です。
この段階では、興味だった対象がスキル化し、社会ともつながろうとしている(つながっている)状態です。
スキルを使って他の人にアウトプットします。
このアウトプットは、他の人にとっては価値となりえます。
他の人にとって価値となりえるということは、
価値の対価としてお金を払ってもらえる可能性があるということです。
つまり、社会とのつながりが出てきます。
社会とつながることで、自分の所属欲求や承認欲求が満たされ、
自己実現の欲求をより達成したいと思うようになります。
(※マズローの欲求5段階説参照)
自己実現の欲求は、情熱の構造で解説した”こうなりたい情熱”と”貢献したい情熱”と強く関係しています。
この段階まで到達すると、社会とのつながりと自分の中での満足感で情熱が雪だるま式に大きくなっていくのではないかと思います。
一方で社会とつながることで、自分ではどうしようもない壁が現れ挫折することもあるかもしれません。
そんなときは、育ててきた情熱の力で乗り越えることができると信じています。
まとめ
①情熱のスタート地点は”やってみたい情熱”
②情熱には段階がある
“情熱が芽生える””情熱に気づく””情熱を育てる””情熱で走る”
➡情熱は、”気になる”という小さい気持ちから大きく育ていける
ここまで読んでくださりありがとうございました。
自分なりに情熱の構造や段階を深掘りしてみました。
今後はより具体的な内容に踏み込んで、情熱を持つ良さや持続させる方法などを投稿していきたいと思います。
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