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書評_未来のための取り組み__世界を変える_半導体_

【書評】未来のための取り組み。『世界を変える、半導体。』
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日本における半導体の栄枯盛衰、海外勢の半導体に対する姿勢。そして著者が日本の半導体復活にどの様に取り組んでいるのかが書かれている。

日本の半導体はトランジスタの小型化にはじまりインテルのDRAMを高性能で安価に供給することに成功したことで黄金時代を迎える。しかしアメリカの政策によって事態は一変、日本の半導体市場はそのシェアの大半を失い今に至る。

日本と海外の半導体に対する取り組みは対照的で半導体の重要性に速くに気が付き人材を抱え込んで国産化や企業ごとの内製化も進めている。対して日本は大企業志向が強く人材の流動性が低い。それ故に既得権益化が進み変化を嫌う保守思想に陥り気が付けば海外勢に大きく差をつけられてしまった。

日本の半導体の歴史は現代日本の縮図そのものと言えるのではないだろうか。間違いを認められないというのは現状を維持するということなのだろう。著者の取り組みは現実を直視している。だからこそ未来を語れるのだろう。



世界を変える、半導体。
作者:間淵 義宏
発売日:2022/2/21
メディア:単行本

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