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書評_管理職になる前に読んでおきたい__共感されるリーダーの声かけ_言い換え図鑑

【書評】管理職になる前に読んでおきたい。『共感されるリーダーの声かけ 言い換え図鑑』
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著者は経営者・中間管理職向けに、人材育成、チームビルディングの指導を行なうコンサルタント。上場企業はもちろん、国の機関や商工会議所など全国からお呼びがかかる人気講師。
また、コミュニケーションに関する書籍を10冊以上、上梓しているベストセラー著者である。
非の打ち所がないように思える著者であるが、管理職として働き始めた頃は、「コミュニケーション下手」でチームをガタガタにして、クビ寸前まで行った経験を持つ。
また、周囲の人間とうまく意思疎通が取れず、降格人事を経験したばかりか、体調まで崩して入院したという。
人付き合いが苦手だった著者は、薦められた交渉術を学び、仕事に取り入れることで劇的に営業成績が高まり管理職に返り咲くことができた。
マネジャー再昇格後は、コーチングの手法を使って、チームの売り上げを20%アップさせたばかりか、離職率を1/10にしたことで3年連続社内MVPを獲得する成果をあげた。

この書籍では、紆余曲折しながら著者が体得した部下への正しい声かけ事例をケーススタディで紹介している。
現在は、リーダーにとって大変な時代になったという。
きつく叱れば、“パワハラ”。気を使って添えた一言が“セクハラ”。部下に各種ハラスメントととられないように上司が気を使う時代。
ひと昔前までは、飲みにケーション等によりお互いの人柄を知る、信頼関係を築く場もあったが、今はそんな機会は激減した。
さらに、コロナ以降、リモートワークが進んだことでリアルに顔を合わせる機会が激減してコミュニケーションをとる中心がオンラインになっている。

センシティブなコミュニケーションが求められる環境下で結果を求められる現代のリーダーは、失言する前に、一読して心の余裕を作っておきたいものである。



共感されるリーダーの声かけ 言い換え図鑑
作者:吉田幸弘
発売日:2023年6月24日
メディア:ぱる出版

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