
- 運営しているクリエイター
記事一覧

書評_現代の哲学者から学ぶ__シリコンバレー最重要思想家_ナヴァル_ラヴィカント
この本は、彼のツイート、ポッドキャスト、インタビューからの洞察を集めて編纂したもので、富、幸福、教育、起業、技術、哲学など、さまざまなトピックについての彼の見解を提供しています。 まず特徴的な点は、320ページあるにも関わらず、どのページからでも読むことができるということです。読者は自分のペースで、自分の関心に基づいて本を読むことができます。それはまた、読者が特定のトピックや思考について深く掘り下げるのを容易にします。 また、著者は読書の重要性を強く認識しています。彼は、読書が知識を深め、新しい視点を提供し、自己啓発に役立つという考えを強く支持しています。さらに彼はソーシャルメディアと適切な距離を保つことを推奨しています。 そしてナヴァルのおすすめ図書が巻末に載っているという点でも読者にとって大きな価値があります。彼の推奨する本は、彼の思考や哲学に影響を与えたものであり、それらを読むことで、彼の視点をさらに深く理解することができます。 "シリコンバレー最重要思想家 ナヴァル・ラヴィカント"は、ただの本以上のものになりえます。それはガイドブックであり、知識の宝庫であり、そして新たな読書の旅への道しるべでもあります。この本を手に取ることで、あなた自身の知識と理解が深まることを願っています。 シリコンバレー最重要思想家ナヴァル・ラヴィカント 作者:エリック・ジョーゲンソン

書評_戦略_智慧_役立つ日常生活編7_60歳発心で102まで長生き__老荘思想に学ぶ人間学
老荘思想(ろうそう しそう)は、古代中国の哲学における二つの主要な思想流派の一つで、老子(ろうし)と荘子(そうし)の二人の名前から名付けられました。私的な解釈ですが「肩肘張らず自然と調和して生きようや」というような感じと思います。「気にすることで体の調子を悪くする」、「呼吸を長くして、気が長くなる」など色々と生活に役立つことが書かれています。本書で一番興味深かったのが、60歳にして自分の人生を振り返り発心(ほっしん)して、それまでとは違う道をみつけた「趙州(ちょうしゅう)」です。彼は発心したおかげで102歳まで生きました。その教えについてみていきたいと思います。 自分自身の価値観を理解し、それを大切にすることは、人生において非常に重要です。しかし、時には古い価値観や思考パターンが自己成長の障害となることもあります。だからこそ、「価値観を捨てることが大事」と言えるでしょう。自己成長や幸福を追求するためには、自分自身を制限するような古い信念や無用な心配を手放し、新しい価値観や前向きな考え方を取り入れることが重要です。本書ではこのように書かれています。 【断念することによってすべてがかわり、目の前に新しい世界が開けてくることにもなるのです。】 既存の価値観は居心地の良さ、安心感を与えてくれるコンフォートゾーンから抜け出すのを妨げます。でも、思い切って価値観をすてると新しい世界感が広がるのです。それを実践したのが趙州(ちょうしゅう)です。趙州は60歳まで官吏(かんり)、いわゆる役人をやっていました。そして、ふと思ったのです 「これは俺の人生ではないのかもしれない。もう一つ、別の本当の生き方があるかもしれない」 発心(ほっしん)です。彼は80歳までいろいろなところにいって学び、そして、102歳まで長生きしました。学ぶことや行動することは若さを保つ秘訣なのですね。(※発心:思い立ってある物事を始めること) 自分自身の中にある素晴らしい可能性を信じ、古い思考パターンや自己制約を捨て去る勇気を持つことで、より自由で充実した人生を築くことができるでしょう。自分の心と向き合い、自己変革を遂げることで、より良い未来へと進むことができると思った一冊です。 老荘思想に学ぶ人間学 (致知選書) 作者:境野 勝悟 発売日:1993年5月1日 致知出版社