運動会ごっこぐらいがちょうどいいのかもしれない
コロナ禍。
まるであの印籠のように
次々と幼稚園の行事をねじ伏せて
はや、2年目。
昨年とは違い、手探りの状態からは少しは感染予防に対しての手だてもあり、いろいろな形でなんとかときっと誰もが考えていたはずだけれど
緊急事態宣言は子を持つ親の身としてはなかなかに重たかった。
変異株の子供への感染も気になって仕方なかった。
だから、今年は中止で仕方がないとわたしは思っていた。
こんなに一気に感染者が減るのもなんとなく薄気味悪いような気もし、運動会をやってほしい気持ちにはならなかった。
幼稚園最後。
我が子の姿が見られないのは
確かに寂しいけれど
実はそんなに運動会への情熱はない。
わたしは運動の苦手な子だった。足も遅く、どんくさかったのだけれど、小4の時に始めたバスケットボールから一気に体を動かせる人に仲間入りした。
運動会が好きではない子から運動会のスターに変身した変わり種ではあり、中学に至っては、種目を自分で企画して運動会を運営する側としても活躍していたので、学校行事にはかかせないものだとも思うし、子供たちの成長に必要でもあるとは思うけれど、
そんなに運動会って頑張らなきゃいけない?嫌なら休んでもいいんじゃないと密かにずっと思っていた。
だから息子にはあまり無理強いして頑張らせたことはない。
ところが息子は行事と言うイベントが好きなのだ。
練習も一生懸命。
本番も一生懸命。
けれど、普段のペースが乱れることへのストレス。
いろんな音に少々敏感。
暑さや寒さにめっぽう弱い。
おまけに
本番ではいつもと違って人がたくさん。
ザワザワしてしまう。
刺激や緊張が興奮になってしまう。
等々、本人ではまだまだ処理できない状況に置かれて
知らず知らずにたまってしまう不調。
行き渋りになったり
落ち着かなくなったり、
夜驚症気味になったり、
と頑張れば頑張るほどに顔を出してくる特性。
けれどそんなところをどうにかこうにか乗り越えれば、ものすごく成長してくれる。
運動会。
あった方がいいのか、ない方がいいのか。
そんなことをいつも考えてしまう。
そんな中で、一端は中止となった運動会。
参観日に運動会ごっこを行うという形で開催されることになった。
規模は大幅に縮小。
種目はダンスとリレーで終了。
幸いにどちらも息子の好きな種目。
練習する時間も遊ぶ時間もあり、わりかし平穏無事に過ごし、今年はいつ、運動会ごっこがあるかもわかり、終わらない運動会への苦悩もなく、スムーズに進んでいく。
ざっと振り返ると
年少さんの運動会は季節外れの猛暑で後半はもう帰りたいと半泣きだった。
年中さんではコロナ禍で規模が縮小。コンパクトな運動会となりやりきれたので満足。
そして年長さん。昨年よりさらに規模が縮小。けれど本人的には何をするか流れもばっちり頭に入っていて、練習もしっかりできて、余裕。
ダンスでは、うまくできないところは、遊び時間も練習をしていたそうで、本番では自信たっぷりで踊っていた。
そして、リレー。
1番で走りたいと立候補して、しっかり1番走者としての役割を果たせてご満悦(実は速い子がいるからなかなか1番になれないとぼやいてましたが、当日は1番で次の子へバトンを繋いでいました)。全体の結果は3クラス中、3位となり、悔し泣き。閉会式は大丈夫かなと思っていたら、切り替えてしっかり入場してきたので、そちらにわたしは感動。成長したものです。
最後は全員、トロフィーを貰いご満悦。
あっという間に過ぎた運動会ごっこ。
子供たちの活躍をまだまだ見ていたいけれど…と余韻に浸りながらの帰り道。
息子も満足。わたしも満足。
運動会後は疲れが出たのかいささかの不調はあるものの、何となく今までとは違う成長を感じられる日々。
我が子の姿を見られる運動会。
親としてはやってもらいたい。
と言うかたくさん見たい!になるので
嫌々でも何かと頑張らせてしまいがち。
その子の本当の声を聴かずに頑張れと励まし続けてしまう。
けれど本当は
その子のできる範囲での参加でいいんじゃないかとぼんやり思ってしまう。
きっと何だかんだと参加しているから言えることなのかもしれない。
運動会が憂鬱でしかないご家族も少なからずあるだろう。
参加してしまえばできることを求められてしまう。
とてもとても難しい。
やった方がいいのか、やらない方が無難なのか。
当たり前だったことを
見直していく時がきたのかもしれない。
これまでのことを見直す。
新しいことをやってみる。
そんな過渡期を生きている。
子供たちは大変だろう。
大人だって大変なのだから。
運動会ごっこ。
本当の運動会ではないことを息子は知っていた。
だけれど全力で頑張っていた。
その姿はいつだって美しく逞しい。
ここからは余談ですが、
こんな感じの運動会ごっこ。
実は当日の朝に蕁麻疹が出てしまい、
お休みしました。
ただ、この日は雨で運動会ごっこも中止となりました。
蕁麻疹の原因はわかりませんが、
緊張したのか疲れが出たのか、
何かに反応したのか
目元を蚊に刺された人のように腫らし、
首周りはかきむしり傷だらけ。
病院へ行きお薬をもらって
一段落。
最近、何かと年長さんの行事では天気がいまいちな時が多く
そういえば息子が生まれたときも大雨。
旅行の時も大雨。
やっぱり嵐を呼ぶ男だとあらためて実感。
そんな嵐がやって来ても
何だかんだとやれてしまう。
もしかして彼は本番に強いタイプなのかとも思います。
これから幼稚園では暫く行事が続きます。
そして、桜が咲く頃には卒園。
きっと、この頃の思い出は親であるわたしにしか残っていかないのだろうけれど、一つ一つ大切にとどめておこうと思います。
あなたの思い出も素敵でありますように。
羊でした。
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