本著は、国際エグゼクティブコーチのヴィランティ牧野祝子氏が、組織マネージメントにおける、ポジティブフィードバックの効果と具体的な活用法を紹介した書籍である。著者は、20年あまり10か国でのビジネスを経験した。そして、コミニュケーションにおいて、ポジティブフィードバックの有用性を認識する。それは、国籍や年齢、バックグラウンドを問わず、効果があるものだった。そして、ポジティブフィードバックを広めるために、国際エグゼクティブコーチ、企業研修コーチ、コンサルタントに活躍の場所を移し、本書の出版に至る。ポジティブフィードバックの効果と具体的な活用法は、ビジネスの場にとどまらず、さまざまな場でのコミュニケーションを改善し、自身が関係する人々と、良好な関係性を築くために、有効なヒントになると考え、本著のレビューを書くこととした、それでは、本著の概要を記す。
まず初めに、著者は、ポジティブフィードバックとは、”相手の成長のための思いやりを言語化した良質なコミニュケーション”と定義する。
そして、その有用性を、以下のように、説明する。
また、「心理的安全性」との関係にも言及する。
次に、ポジティブフィードバックの土台にある4つの「承認」の基軸を挙げる。
そして、ポジティブフィードバックでしてはいけない2つのことを挙げている。
ポジティブフィードバックの5大効果を上げる
筆者は、ポジティブフィードバックがない場合を、”はじめての場所にナビなしでいくようなもの”であり、相手は不安になり、能力を十分に発揮できないと表現し、今すぐにでも実践することを進める。
そして、そのための、5つのポイント、7つのコツを挙げている。
以上が、本書の概要になる。
本書を購読した私の所感を、以下に記載する。
・ポジティブフィードバックの大切さは何気なく感じていたが、論理的、系統的に、言語化されることにより、ポジティブフィードバックへの理解が明確になった。
・本書に書かれている内容は、ビジネスの場に限らず、さまざまな場面において、他者との良質なコミュニケーションを築くために、適応可能なコミニュケーションスキルである。
・内容は、極めて実践的で、すぐにでも、実行可能な内容である。
本書には、ポジティブフィードバックの実例の紹介も記載されており、本書を購読すると、より理解が進むと思われる。ポジティブフィードバックに興味を持たれた方には、一読をお勧めする。
最後に、本書のおわりに、著者が記した内容に感銘を受けたので、紹介する。