じんくん

子どものころから本が大好きな中年サラリーマン。本に関する情報発信を始めました。よかったら、記事、読んで見てください。気にいったら、フォローよろしくお願いします。

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最近の記事

石井力重 著 使えるアイデアがあふれ出る「すごいブレスト」フォレスト出版 書籍レビュー

 みなさんは、仕事で、新しいアイデアを考えるために、ブレストを行った経験がある人が多いのではないだろうか。そして、結果として、あまりいい成果が得られなかった方が多いのではないだろうか。  そのブレストの方法について、研究、研修講師、書籍を出版している人物を見つけた。我流になりがちなブレストについて、日本初のブレスト入門書が本書である。  初めに著者の石井力重氏に触れる。石井氏は、現在、アイデアプラント社の代表、早稲田大学・奈良女子大学 非常勤講師(デザイン論、創造学)を務め

    • 楠木健「逆・タイムマシン経営論」日経BP 書籍レビュー

       今年に入り、多くの自動車メーカーが、2030年以降の新車を全て電気自動車にすると示していた方針を撤回し始めている。数年前は、先進国が今後自動車に厳しい排ガス規制をかける方針を示し、テスラモーターの株価がトヨタを上回り、自動車業界各社は100年に1度の改革と語り、ガソリン車から電気自動車の全面シフトの方針を提示していた。しかし、自動車の発達にはインフラの発達がセットであり、電気スタンドは未だ十分ではない。この現状で、消費者が積極的に電気自動車を購入するには時期尚早な状況である

      • 磯田道史「歴史とは靴である」講談社文庫 書籍レビュー

         本書は、歴史学者の磯田道史氏が、鎌倉女学院高校で行った特別授業を書籍化したものである。磯田氏が、若者に、歴史をかたった言葉は、磯田氏の他の書籍には、見られなかった新鮮な語り口があった。本書籍レビューで、私が印象に残ったものを紹介したいと思う。  初めに磯田道史氏に触れる。磯田道史氏は、1970年、岡山県に生まれる。子どものころから、歴史に深い関心を持ち、慶応義塾大学で歴史学を学ぶ。磯田氏が世に出たのは「武士の家計簿」の出版。数々の文学賞を受賞、映画化もされる。その後も、歴

        • 大﨑道雄著「はじめての商品企画」セルバ出版 書籍レビュー

           はじめて何かビジネス、商品、サービスを始める時、企業であっても、個人であっても、共通に身に着けておくべき基本がある。本書は、製造業としては、異例の営業利益率50%以上を継続的に達成しているキーエンス企画部門で、18年間企画業務に携わった著者が、キーエンスで学んだ「成功度の高い新商品企画の手法」を紹介した書籍である。  著者の大﨑道雄氏は、学生時代にキーエンスに興味を抱き、1997年に大阪大学を卒業後、キーエンスに入社。その後、商品企画部門、商品開発部門で約18年間、多数の

          帚木蓬生著「ネガティブ・ケイパビリティ答えの出ない事態に耐える力」朝日新聞出版

           みなさんは「ネガティブ・ケイパビリティ」という言葉を耳にしたことはあるだろうか?この言葉は「どうにも答えの出ない、どうにも対処しようのない事態に耐える能力」を指す。本書は、精神科医で作家の帚木蓬生(はなきぎ ほうせい)氏が、読者に「ネガティブ・ケイパビリティ」を紹介し、人生で苦難に出会った時の生きる力として活用してもらうことを目指した書籍である。  まずに筆者の帚木蓬生氏に触れる。帚木氏は東京大学仏文科卒業後TBSに勤務。2年後に退職し、九州大学医学部を経て精神科医に転身

          帚木蓬生著「ネガティブ・ケイパビリティ答えの出ない事態に耐える力」朝日新聞出版

          野尻哲史「60代からの資産使い切り法」日本経済新聞出版

           私は現在58歳。定年を前にしたサラリーマンである。今後退職時に受け取る退職金、再雇用での収入の激減を前に、自分の老後の生活とお金の関係をどう考えていけば良いのか思いあぐねていた。そんな中、本書と出会い、考え方のヒントをもらった。お金の本と言えば、資産運用の仕方に関する本がほとんどで、資産を取り崩しながら、お金の面で安定した第二の人生を指南する「出口戦略」について書かれた本は、ほとんど出会ったことがなかった。本書は、今ある資産の寿命を伸ばす賢い「取り崩し」の技術を教えてくれる

          野尻哲史「60代からの資産使い切り法」日本経済新聞出版

          鬼頭政人”資格試験に一発合格する人は、「これ」しかやらない” PHP研究所

           みなさんは、試験に合格するための勉強の仕方に興味はないだろうか。本書は、「試験勉強の神」が伝授する最小労力 X 最速最短 = 最高の結果を出す勉強法である。  はじめに、筆者の鬼頭政人氏に触れる。筆者は、開成中学、開成高校を経て、現役で東京大学文化一類(法学部)に合格。卒業後は慶應義塾大学法科大学院に進学し、在学中に司法試験に一発合格。弁護士勤務、投資ファンドに勤務後、資格試験対策をオンラインで提供する「資格スクエア」を創業。勉強法に関する多数の書籍を出版している人物であ

          鬼頭政人”資格試験に一発合格する人は、「これ」しかやらない” PHP研究所

          吉武麻子「目標や夢が達成できる1年・1カ月・1週間・1日の時間術」かんき出版書籍レビュー

           夢や目標を立て、行動を始めたが、なかなか時間が取れない等の理由で、中途半端で終わってしまった経験を持っている方は、多いのではなかろうか。  本書は、社会人をはじめとする、限られた時間で、自分の目標や夢を叶えるために、資格取得、勉強、活動等を行う人々に向けた、あるべき目標の捉え方、正しい計画の立て方、実行に結びつける分解時間術を紹介したものである。  はじめに、著者が冒頭に記した文章を紹介する。   次に筆者の吉武麻子氏について触れる。筆者は、大学卒業後、旅行会社勤務を

          吉武麻子「目標や夢が達成できる1年・1カ月・1週間・1日の時間術」かんき出版書籍レビュー

          田尻望「キーエンス思考 X ChatGPT時代の付加価値仕事術」日経BP

             ChatGPTの登場以来、多くのChatGPTの解説本が発売されている。しかし、それらの書籍の多くは、ChatGPT自体の解説、ツールとしての使い方に言及することに留まっている。  本書は、高収益企業として著名なキーエンスに勤務し、現在、経営コンサルタントを行っている田尻望氏が、 ・キーエンス思考:付加価値創造に徹底的にこだわった仕事術 ・その仕事術をサポートし、仕事の成果に直結させるChatBGTの使い方 を極めて実践的に解説した書籍である。  それでは、本書の概

          田尻望「キーエンス思考 X ChatGPT時代の付加価値仕事術」日経BP

          大杉潤「50代お金の不安がなくなる副業術」エムディエヌコーポレーション 書籍レビュー

           本書のカバーの見返しに、 との文章が書かれている。現在の会社員の多くは、”人生の全てを会社に託すことはできない”との部分に、同様の思いを持っているのではないだろうか。  本書は、フリーの研修講師、経営コンサルタント、ビジネス書作家の大杉潤氏が、現在の生活や定年後の将来の生活のお金の不安を払拭できる「副業」について、単に一般論や副業事例を紹介するのではなく、長く稼ぎ続けることができて、ライフワークにもなり得る「戦略的副業」を始めるために大切な原則や考え方、実践的な方法を紹

          大杉潤「50代お金の不安がなくなる副業術」エムディエヌコーポレーション 書籍レビュー

          谷本真由美「世界のニュースを日本人は何も知らない」ワニブックス 書籍レビュー

           みなさんは、夕方のテレビニュースが、ワイドショーのように、グルメ情報であったり、視聴者が投稿したあおり運転の画像を繰り返し流していることに違和感を感じていないだろうか。  本書は、著者の谷本真由美氏が、日本人が世界で起きている重要な情報に触れていない状況を認識し、日本人が世界の中で生き抜いていくための視点を提供する事を目指した書籍である。  初めに著者の谷本真由美氏に触れる。谷本氏は、1975年、神奈川県生まれ。アメリカで大学院を修了後、民間企業、国連など、日本、イギリ

          谷本真由美「世界のニュースを日本人は何も知らない」ワニブックス 書籍レビュー

          吉田満梨、中村龍太「エフェクチュエーション」優れた起業家が実践する5つの原則 ダイヤモンド社 書籍レビュー

           みなさんは、前例のない事、自分の経験がない事への挑戦における行動、意思決定のための考え方に興味はないだろうか?    本書は、不確実性の高い状況における意思決定の一般理論として、近年注目されている「エフェクチュエーション」の日本で初めて出版された入門書である。  エフェクチュエーションは、サラス・サラススパシー教授(ヴァージニア大学)が、新しい市場の創造や産業の創造という、極めて不確実性の高い問題に繰り返し対処してきた熟達した起業家を対象に意思決定実験を行い、彼らが共通し

          吉田満梨、中村龍太「エフェクチュエーション」優れた起業家が実践する5つの原則 ダイヤモンド社 書籍レビュー

          大杉潤「定年ひとり起業」マネー編 自由国民社 書籍レビュー

           定年を前にして、私も含め、老後2000万円問題など、老後の「お金」に関して、不安を感じている人々は、多いのではないだろうか。  本書は、研修講師、企業コンサルタント、ビジネス書作家の大杉潤氏が、新しい定年後の幸せな人生設計およびライフスタイルを提案した、「定年ひとり起業」の続編として、60歳からの「老後資金の作り方」にフォーカスして、老後のマネープランを中心により深く、より実践的なノウハウやそのベースにある考え方を紹介、解説した書籍である。  初めに著者の大杉氏を紹介す

          大杉潤「定年ひとり起業」マネー編 自由国民社 書籍レビュー

          樺沢紫苑「読書脳」サンマーク出版 書籍レビュー

           みなさんは、自己成長を行える読書術に興味はないだろうか?  作家の樺沢紫苑氏は、AI時代の今こそ、読書の大切さ、有用性を感じていた(生成AI等の使いこなしに必要な文書力、読解力の向上には、読書が必修)。そして、自身が2015年出版した「読んだら忘れない読書術」(サンマーク出版、累計15万部のベストセラー)を、「読書脳」として再版し、改めて、読書の有用性、自己成長を行える読書術を世に問うた。当時、この本の前後で、読書術の本の主流が、「速読」「多読」から、「アウトプット読書」

          樺沢紫苑「読書脳」サンマーク出版 書籍レビュー

          堤未果「堤未果のショック・ドクトリン」幻冬舎新書 書籍レビュー

           本書は、カナダのジャーナリストであるナオミ・クラインが2007年に出版、世界的なベストセラーとなった「ショック・ドクトリン」の影響を受け、現在、日本で繰り広げられている「ショック・ドクトリン」を、国際ジャーナリストの堤未果氏が解き明かした書籍である。  ショック・ドクトリンとは、ナオミ・クラインが、先の書籍で提唱した のことである。    ここで、堤未果氏に触れる。堤氏は、東京生まれの国際ジャーナリスト。ニューヨーク州立大学卒業後、ニューヨーク市立大学で国際関係論で修士

          堤未果「堤未果のショック・ドクトリン」幻冬舎新書 書籍レビュー

          福岡伸一「生物と無生物のあいだ」講談社現代新書 書籍レビュー

           本書は、著者が提唱する「動的平衡」論をもとに、生物を無生物から区別するものは何かを、分子生物学の生命観の変遷とともに考察した書籍である。  初めに著者の福岡伸一氏について。福岡氏は、京都大学を卒業後、ハーバード大学での研究生活を経て、京都大学、現在は青山学院大学で教鞭を取る生物学者である。研究生活と並行して、著作活動も行い、主に生命に関する書籍を多数発表している。本書は、2007年に出版され、第29回サントリー学芸賞、第1回新書大賞を受賞、現在まで累計85万部を突破してい

          福岡伸一「生物と無生物のあいだ」講談社現代新書 書籍レビュー