AIエージェントで未来を先取り!ChatGPT Operatorの活用方法
近年、予約や買い物などインターネットを使った繰り返し作業が増えてきました。そうした作業を少しでも自動化できると、もっと自由に時間を使えそうですよね。
そこで注目されているのがOpenAIが1月24日に詳細を発表した「Operator」です。Operatorや「AIエージェント」という言葉を聞くことがこれから増えると思います。
Operatorは、ブラウザを自動操作してさまざまな手続きを代行してくれるAIエージェントです。本記事では、Operatorの概要や利用方法、安全対策などを分かりやすくご紹介します。
Operatorの概要
Operatorは、コンピューターを使った日常的なタスクを自動化・最適化してくれるサービスとして登場しました。大きな特徴は、マウスとキーボードを介してウェブブラウザを自由に扱える点です。
これは、銀行やECサイトなど、API連携が用意されていない(画面でしか操作できない)サイトもAIが操作できることを意味します。
今はアメリカ国内のProユーザー向けにプレビューとして公開されていて、試験的な段階ではあるものの、多くのタスクをこなせるポテンシャルを持っています。今後はPlusやTeam、Enterprise向けにも段階的に展開される予定です。
Operatorの技術基盤
Operatorの中核をなすのが「Computer-Using Agent (CUA)」です。これは、画像を読み取る力と高度な推論能力を統合していて、画面を解析し、マウスやキーボード操作を実行できます。
このCUAは、画像を読み取る力を持つGPT-4oをベースに、学習によってタスクを自律的に遂行できるように訓練されています。たとえば、画面に映ったボタンを見つけ、クリックしてフォームに入力し、さらにその結果を再評価して次の行動を決定するといった一連の流れを、人間と似たかたちで行います。
Operatorの機能と特徴
ブラウザタスクの自動化
フォーム入力やオンライン予約、ネットショッピングなど、繰り返しが多いブラウザ操作を自動化してくれます。単純ながら手間のかかる操作を肩代わりしてくれるのは、とても便利だと感じます。
複数のタスクを同時進行
Operatorでは複数の操作を同時に走らせることができます。片方で買い物リストを作っている間に、もう片方で航空券の検索をさせるなど、一度に多くの作業を並行して進められるのが魅力です。
カスタマイズが可能
好みの設定やプロンプトを保存しておき、よく使う作業手順をワンクリックで呼び出すことも可能です。利用者の目的に応じたフローを作れるため、使い込むほどに快適さが増します。
Operatorの具体的な利用方法
操作手順としては、まず「こういう作業をしてほしい」という要望を文章で入力します。その後、Operatorはリモートブラウザの画面を見ながら実際にクリックや文字入力を行い、タスクを進めます。
ただし、ログインが必要な場合や支払い情報を入力する場面では、ユーザーに操作を確認する段階が用意されています。これは、勝手に余計なことをしないように設計された大切な安全策です。
タスクの実例としては以下です。Xのポストでは実際に動く動画も見ることができます。
安全性とリスク管理
Operatorには、新しいリスクも伴います。具体的には以下のようなリスクが考えられます。
不正なタスクや違法行為
利用規約に反する目的や、法律に触れるような行為にOperatorが使われないよう、ポリシーによる制限やモニタリング機能が組み込まれています。また、危険なサイトや商品購入などに関する事前ブロックリストなども用意されています。
操作ミス
操作ミスによる誤発注や重要データの削除など、意図しないトラブルを防ぐため、最終的な操作を実行する前にユーザーに確認を求める仕組みが備わっています。加えて、注意が必要なタスクにはガイドラインを設定し、必要に応じてモードを調整するなどの対策もあります。
悪意ある攻撃に対応する
ウェブページ内に仕掛けられたフィッシング攻撃などに対処するため、Operatorは画面上に表示された不自然な指示や要素を見極める機能を持っています。加えて、怪しい動きを検知した場合には実行を停止し、監視システムがアラートを発する仕組みもあります。
まとめ
Operatorは、従来のチャットボットとは一線を画す新しいエージェント型サービスです。繰り返しやすいブラウザ操作を自動化し、大切な時間を別のことに回せるようにすることで、日常を少し快適にしてくれます。
また、仕事にも使われるようになる日も近いでしょう。わりと定型的な、ブラウザの操作のみで完結するような仕事については自動化が見込まれます。
一方で、安全に使うためのルール作りや、実行前のユーザー確認、外部からの不正操作への対策など、気を配るべき点も多々あります。まだプレビュー段階ですが、実際に使い始めることで得られるフィードバックは、今後の改善に生かされるでしょう。
今後もさらに使いやすく安全な形に仕上げていく計画があるとのことなので、興味があれば随時最新情報をチェックしてみるのもよいかもしれません。この記事が参考になればうれしいです。
参考資料
Introducing Operator(OpenAI)
Computer-Using Agent(OpenAI)
Operator System Card(OpenAI)
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