【リカレント(学び直し)】社会人10年目・個人海外留学への挑戦③
■主な構成
1. 海外留学の決意~留学エージェントへの申し込み
2. 留学手続き(大学探し~合格オファーレター取得)
3. 英語の勉強(←本稿)
4. 進学先決定&Pre-sessionalコースへの申し込み
5. 行先の最終決定~渡航・現地での住宅探し
■IELTS(Academicモジュール)スコアアップに向けた英語勉強法
本稿では、私なりに取り組んだ英語勉強法をご紹介したいと思います。
とは言え、既存の方法を書籍やネット(Web、Youtubeなど)で調べながら実践しただけなので、“手法”という意味では真新しいものはないかもしれません・・
ただ、「会社員として働きながら」「父親として育児をしながら」、ある程度時間制約のある中で実践したという意味で、参考にしていただける方がいらっしゃれば幸いです。
最初に私のIELTSスコアの推移を改めて掲載します。
※私は大学院への出願のために受験していたため、GeneralモジュールではなくAcademicモジュールを受験していました
①初受験時(2020年10月)
Listening:5.5
Reading:6.0
Writing:5.5
Speaking:5.0
Overall:5.5
②大学出願時(2021年7月)
Listening:5.0
Reading:6.5
Writing:5.5
Speaking:5.5
Overall:5.5
③Pre-Sessional出願時(2022年3月)
Listening:6.5
Reading:5.5
Writing:6.0
Speaking:5.5
Overall:6.0
ちなみに本題に入る前に、IELTS試験について少しだけご説明させていただきます。
IELTS試験の主催団体は複数あり、日本では英検、IDPの2団体が主催しています。団体により、人によって実力を発揮しやすい・しにくいという個人差が出てくると思います。というのも、試験の難易度自体に差は無いものの、試験会場や参加者の規模、運営スケジュールなどに違いがあるためです。
私は、上記スコアのうち①初回と③Pre-Sessional受験時は英検、②はIDPで受験しました。また、②~③の間に複数回IDPで受験しました。
私の場合、IDPの方が相性が良かった(=英検主催に比べ受験者数が少なく、そのため会場も狭くリスニングに集中しやすかった。また、会場集合・受付~試験開始までも時間が短く、試験中にトイレに行けない時間も短くて済んだため※)ので、ずっとIDPで受験していましたが、Pre-Sessionalコースへの出願に当たっては、UKVI認証の試験でなくてはいけず、これはIDPでは提供されておらず英検でのみ受験可能だったため、最後は止む無く英検主催の試験を受験しました。
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※ご存じ無い方のために補足すると、IELTS試験は事前の注意事項説明なども含め、Writing・Reading・Listeningの試験が終了するまで合計約3時間以上、途中休憩がありません。途中でトイレに行きたくなった場合、試験時間中に行くことはできますが、その分回答時間が短くなってしまい大きなロスが生じてしまいます・・
ですので、個人的にはIELTS試験は尿意の我慢との闘いと言っても過言ではありませんでした・・!
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どのような環境でパフォーマンスを発揮できるかは個人差があると思いますので、もしご受験される方はご自身なりにいろいろと試してみてください。
さて、ちょっと脱線してしまいましたが、早速私なりの英語勉強法をご紹介していきます。
①Writing
回答例の書き写し
IELTSの対策本として購入した『新セルフスタディ IELTS 完全攻略』のWritingパートで、例題ごとに記載されている「回答例」をそのままノートに書き写し、出題パターンごとの書き出し表現やパラグラフの構成、よく出る表現などを暗記することから始めました。
例題ごとに複数回書き写しを行い、おおよそ同じ内容の文章が書けるように“丸暗記”することに努めました。試験では、回答として記載した個人の意見の中身について評価されることは無く、文法的な正確さや語彙力などが採点対象となるため、内容にはこだわらずとにかく正解を暗記し、その表現を使いまわすことができるようになることを目指しました。
https://www.amazon.co.jp/%E6%96%B0%E3%82%BB%E3%83%AB%E3%83%95%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%87%E3%82%A3-IELTS-%E5%AE%8C%E5%85%A8%E6%94%BB%E7%95%A5-Anthony-Allan/dp/4789014134ノートへのメモ書き
通勤時間などの隙間時間でできることとして、Speakingのテーマに対しどのように回答するかを実際にノートに文章として書く、ということをやっていました。
これは、Writing力を上げるためというよりも、普段から英語で考えたことを文章として書く、という一連の動作に慣れておくことを目的にし、また合わせてSpeakingのテーマにも馴染んでおくために実践していました。参考書
参考書としてはCollinsの『Writing for IELTS』を購入してやってみましたが、これは長く続きませんでした・・普段からしっかりと勉強時間を確保できる方や意志の強い方には向いているのかもしれませんが、私はあまり継続できず、最後までやり切ることはできませんでした。。
https://www.amazon.co.jp/Ielts-Writing-Collins-English-IELTS/dp/0008367531/ref=sr_1_7?__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&crid=27CIQQ6I09CPE&keywords=IELTS+writing&qid=1658255429&s=books&sprefix=ielts+writin%2Cstripbooks%2C470&sr=1-7
②Reading
Readingに関しては、初回受験時(6.0)から途中スコアアップ(6.5)したものの、直近のスコアでは最低(5.5)となっています。
自分でも原因はよく理解できてはいないのですが、おそらく出題される文章(ジャンル、形式)との相性があるのだと思います。
結果に反し、自分の中では徐々に読むスピードや解ける問題の数は上がっていった印象なので、なぜスコアダウンしてしまったのか自分でもナゾです。。
英語のニュース・記事
ベタですが、普段からSmartNewsで英語のニュースや興味のある記事を読んでいました。SmartNewsはホーム画面に表示されるタブについて、トップページ以外は自分でカスタマイズできるため、敢えて英語系のタブ以外は非表示にし、普段から英文が目に入るようにしていました。
自分の興味のある記事でないと、そもそも読む気が起きずに継続しなかったり、読むことが苦痛になってしまったりするため、BBC、CNN、CNBC、ABC、Insiderなどのアプリもダウンロードしなるべく多くの中から自分の興味のある記事を直接検索できるようにしていました。洋書
紙版の洋書は一般的に輸入関税や輸送費などの関係で、日本語翻訳版よりも値段が高くなってしまう場合がありますが、電子書籍の場合はそのデメリットを払拭することができます。私はKindleを持っているので、基本的には洋書はKindleで読むようにしていました。
ここで、電子書籍の使い方でオススメなのが、無料で「サンプルをダウンロード」して導入部分だけ試し読みすることです。試験対策のためにも複数ジャンルのものを多読していた方がよいことと、(読解力が低いうちに)英語の本を最初から最後まで一冊読み切るのはなかなかしんどい・・と思われるからです(少なくとも私はそうでした・・)。
自己啓発系・経済・哲学・小説・雑誌など、様々な分野で人気の作品や気になったものを、まずはサンプルDLしてみることをオススメします。また、ネイティブの子ども(小・中学生)向けの本は、語彙などは比較的簡単なものが使われていますが内容的には非常に勉強になるものが多いため、こちらもオススメです。例えば、Lucy&Stephen Hawkingの『GEORGE'S SECRET KEY TO THE UNIVERSE』(シリーズ化されています)などは大人でも非常に楽しみながら読めました。
③Listening
よく言われるように、やはりListeningは、“ただ聞いているだけ”で上達するのは難しいと思います。聞きながらDictationをしたりShadowing/Repeatしたり、書く・話すという動作を合わせて実践することで上達するものだと実感しています。
ただ繰り返しになりますが、私の場合まとまった勉強時間を確保することも難しかったため、“ただ聞き流すだけ”の動作において如何に効率的に効果を出せるか、ということを意識して以下のようなことに取り組んでいました。
とにかく、通勤時間を利用して「毎日聞く」ということを心がけました。
YouTube
YouTubeには、いまやいろいろな方が英語勉強系のコンテンツを投稿されていますので、ぜひご自身に合ったチャンネルを探してみてください。
私が登録していたチャンネルは、
・ニック式英会話
・Rupa sensei
・Hapa 英会話
・Learn English With TV Series
あたりで、解説付きの動画なのできちんと勉強したいときにオススメです。その他、聞き流しようとして以下のようなチャンネルも聞いていました。
・TED
・Vogue(雑誌『Vogue』のチャンネル)
・Sherlock Holmes Stories Magpie Audio
・Ali Abdaal(Aliさんという個人のチャンネルで、自己啓発系の内容)
また、子どもと一緒に「Sesame Street」や「Blippi」チャンネルを見ることも多かったです。Podcast
通勤中に聞き流す際には、Podcastを聞いていました。YouTubeチャンネルと重複する配信者のコンテンツを聞くこともありましたが、Podcastでは主に海外ニュースを聞くようにしていました(1コンテンツ15‐20分程度で、時間的にちょうどよかったため)。特にイギリスの番組かアメリカの番組かという点にはこだわらず、通勤時間(自分のライフスタイル)に合ったものを選んでいました。
・ABC News
・NBC News
・CNBC
イギリス英語を聞く機会としては、BBC系のサッカーチャンネルや元IELTS試験官のイギリス人によるチャンネルなどを聞いていました。
ご存じの通りPodcast上には無限にコンテンツがありますので、いろいろと自分なりに試して、ご自身のライフスタイルや興味・関心に合うチャンネルを探していただくのがよいかと思います。ちなみに私は、上記の他、人事系のビジネスチャンネルや心理学・哲学系のチャンネル、出願先の大学が配信している公式チャンネルなども聞いていました。ラジオ
やや変化球ですが、英語圏のラジオも聞いていました。Podcastにも似ていますが、よりカジュアルでリアリティのある会話(Conversation)や、DJと一般人とのやり取りなどを楽しめるという意味で、ラジオを聞いてみるのも面白いと思います。
この時代は、何でもアプリがあるので便利ですね・・!
・English Radio(米英加濠のラジオを聞けます)
・Radio United Kingdom参考書
“ただ聞くだけ”ではありませんが、一応勉強用として以下のものを使用しました。
・英語リスニングのお医者さん(ジャパンタイムズ)
https://www.amazon.co.jp/%E8%8B%B1%E8%AA%9E%E3%83%AA%E3%82%B9%E3%83%8B%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%81%AE%E3%81%8A%E5%8C%BB%E8%80%85%E3%81%95%E3%82%93-%E6%94%B9%E8%A8%82%E6%96%B0%E7%89%88-%E8%A5%BF%E8%94%AD-%E6%B5%A9%E5%AD%90/dp/4789013766
・Listening for IELTS(Collins)
https://www.amazon.co.jp/Collins-English-Ielts-Listening-5-6/dp/0008367523/ref=sr_1_1?__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&crid=2DELM9KYIDMRG&keywords=listening+for+ielts&qid=1658424401&s=books&sprefix=listening+for+iekt%2Cstripbooks%2C250&sr=1-1
④Speaking
ネイティブの友達や知り合いなどがいれば別ですが、日常生活の中ではなかなか英語を話す機会は無いと思います。
Listeningと合わせてShadowing/Repeatの練習をすることで上達することもあると思いますが、それはあくまで自分一人での練習になってしまうため、本当にそのやり方が正しいのか不安になってしまいます。
ですので、「これはお金を払ってでもやらなければいけない」ということで、私は以下のサービスを利用しました。特に1のオンライン英会話に関しては、Webで検索して出てくる主要なスクールについて無料レッスンやカウンセリングを一通り受け、自分に合うと思ったものを選びました。
オンライン英会話:Universal Speaking(https://www.universal-speaking.com/)
ここを選んだ理由は以下の3点です。
・IELTSコースがあったこと
・料金がリーズナブルであったこと
・一コマの授業時間(25分)が自分に合っていたこと
講師の方々は皆さん優しく丁寧に教えてくださるので、ほとんど気負い無く取り組むことができましたが、やはり大手のスクールに比べ、講師の方のクオリティにバラつきがあるかもしれないと感じました・・
IELTSコースがあるということで選んだため、IELTSのSpeakingテーマに沿って学習を進めることができた点は非常に満足していますが、もし余裕があるのであれば、この他に“単純に英語を喋る”機会として、いわゆる英会話スクールと併用するのもいいかもしれません。言語交換(相互語学学習)アプリ:Tandem
Tandem以外にも同様のアプリはあると思いますが、私はTandemを利用していました。課金せず無料の範囲でも十分活用できたと思います。
英会話スクールと比較した場合のメリットは、上述の通り無料でサービスを利用できることと、リアルタイムに会話をするだけでなくVoiceメッセージやTextメッセージでのやり取りもできるため、時間制約が無い点です。
ただし相手もプロではない(課金すれば、プロの方に教えてもらうこともできる)ので、的を射たフィードバックを貰うことは期待できませんし、あくまで言語“交換”なので自分も相手の要望に応える必要があり、一方的にサービスを受けるものでは無い点に注意が必要です。
最後に
ここに書いた以外にも、当然いろいろなことを試行錯誤しながら積み重ねてきました。勉強期間としてはおおよそ一年半ほどですが、最終目標は「IELTSのスコアを上げること」でしたので、それを見失わずかつ如何に継続できるか(=楽しみながらできるか)を念頭に各ツールの選択をしてきて、それが伝わるような内容に絞って記載したつもりです・・
わかりづらい部分もあったかもしれませんが、皆さんが英語学習をされる際の一助にしていただければ幸いです。
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