障害を抱えた人の多くが障害を発症したことに対する劣等意識を拭えずにいる。これは“病気の私”として生活しているからである。“私”として生活する人は障害自体を受容し、パーソナルの一部として受け入れることができるかどうかという点が最も重要なのである。例えば、障害受容した場合と、そうでない場合を考えた際にやはり障害を受容する方が望ましい。 障害を受容した“私”になった場合の生活では本人はもちろんであるが、障害当事者の親族や友人にもいい影響を与える要素となりうる。ちなみに本人が障害を
私がカウンセラーになって人の相談を解決する際に、一番重要にしている考え方がある。それは社会学者の加藤諦三氏の著書に書かれていた“人間の本質を理解するうえで最も大切な考え方と言うのは、自分と他人は心底違う生き物だと認識する必要がある”ということである。 人間の考え方の違いについて、学びを深めるなら本が一つや二つでは足りないほど勉強をしないといけない。そして他人と自分との考え方の違いについて他人に理解してもらうのはさらに難しい。 先ず他人と自分の考え方に相違があって当たり前だ
朝の目覚めが悪い。仕事に行くのがつらい。このように感じて目覚める人もいれば、仕事は生活の一部だと割りきって目覚めのいい人もいる。 一日のスタートの時点で両者には差がある。目覚めが悪いのには必ず原因がある。単に前日に飲み歩いて寝不足な人もいれば、不眠症に悩まされて良質な睡眠がとれないという人もいる。 では不眠症になるような人にあげられる特徴について話を進めてみると、不眠症になるということは心理学観点でものを見れば、それだけストレス値が高い環境に身を置いているということが予測
今回は抑圧と投影のメカニズムについて触れていきたい。私は人の事が気になって仕方がないのですと相談を受けることがある。その内容として、自分は人に悪く言われているのではないか?そう感じてしまうという具合である。 統合失調症患者も同じようなことを言う人たちが大勢いる。陽性症状によって幻覚が見えたり、幻聴が聞こえる際に周囲の人間が自分を悪く言っていると感じてしまうのである。これは脳の機能による症状だからまだ仕方がない。投薬治療するほかない。 しかし今回は統合失調症によ
劣等感とは何か?劣等感とは他者との比較において自身が他者よりも劣っていると思うことと解釈されることが多いが、本質的には少し間違っている解釈である。 劣等感とはより詳しく表すなら自己への信頼の欠如である。より平たい言葉でいうなら“ありのままの自己の否定”である。 心理的に健康な人は他者と自身の比較において相手が自身より優れていれば尊敬の念や、敬意が生まれる。逆に自分より不幸な境遇だなぁと思えば、相手はそんな中頑張って生きているのだから自分も頑張ろうと思うことに違いない