珍しいルール NO.30
約800社。これは私が採用支援で担当したことのある企業の数だ。
製造業を中心に、大手システム企業から、流通小売り、商社、保険、銀行、リースなど業界の垣根はなく、規模も上場超大手から社長以下10名のベンチャー企業、エリアも関東から九州まで幅広い。
そんな取引企業の中で、私が営業担当として、月末にこんなお願いをしたことがある。
「このメールの添付ファイル、明日の正午までに、署名返送いただかないと、売り上げ計上できないんで困るんです!必ず対応お願いします!!」
担当者からは
「あー、わかりました!すぐに対応します!!」
っと快諾!!私は、
「よかった、間に合いそう!」
っとほっと一息。
しかし、30分立っても、1時間たっても、メールは返ってこない・・・。
「いつも、すぐに対応してくれるのに・・・」
時間が過ぎるごとに大きくなってゆく私の不安・・・。
「どうしたんだろう??間に合わないとまずいなー!!!」
しびれを切らして、再度、相手方に電話。
「あー、ただ今、席を外してますねー」
とお客さんの会社の電話口の相手は、無常の一言・・・。私はと言えば、
「取りに行っても間に合わないしな・・・。」
「急なお願いだったからな・・・。どうしよう・・・。」
そんなこんなで、納期まであと二時間。。。
その時、めったに動くことのないFAXが「ウィーン」ってうなりのような音を立てて動き出した!!!
「え、なんで動いたん??今時、FAXって!!」
と不思議に思って、デスクの近くにあったFAXに、近づいていく私。すると
「マジすか!」
って思わず、言葉が漏れてしまった・・・。
送られてきたFAXは、私が依頼をしていた
「メール添付の署名返送書類」
でした・・・。お相手の企業さんから・・・。なぜ、FAX・・・???メールじゃない??ただ、結局、紙で印刷して社内処理するからFAXでもいいのだけど・・・。うーん、それにしてもなぜ??
御礼とともに、気になったのでお客さんにすぐに電話。
私「もしもし、FAX確認しました!急な対応にも関わらずありがとうございました!!」
お客さん「いえいえ、間に合ってよかったです!」
私「ちなみに、なぜ、FAXだったんですか??何かご不便おかけしたのかなと、気になってまして・・・」
お客さん「あー、うちの会社は添付ファイルでの顧客先への情報送付禁止なんですよ!防衛関係の製品もあるので、厳しいんですよね」
私「そうなんですか!!確かに、セキュリティ厳重ですよね!!」
お客さん「FAX送るのも上長の上長まで承認が必要で。」
そうなんです。防衛品、例えば砲弾とか潜水艦とか(※このお客さんの会社の製品ではありません~!例えばの話ですw)扱っている会社は国家機密レベルの情報を扱っていた利するんですよね。それがゆえに、情報管理も厳しいのも納得です。
会社や組織が扱っているもの、そこから派生する組織風土って多種多様だなと感じた出来事でした。
だからこそ、採用支援に携わる人間としては、多様な顧客企業の組織風土の違いを理解し、言語化し、明確に伝えられるようにすることを追求する必要があるなと感じました。
今日のアクション:
お客さんに「珍しいルール」を聞いてみる。