【おちこぼれフルーツタルト】
2015年から『まんがタイムキきららキャラット』に連載されている、浜弓場双による漫画。いわゆるアイドルもの。2020年10~12月にアニメ版が放映されている。
実在の都市である東京都小金井市を舞台としており、特にJR東小金井駅が名前を伏せるなどすることなく頻繁に登場する。そのため同市とのコラボレーションも盛んにおこなわれている。そうしたコラボイベントのひとつが2021年3月7日に開催された「ヒガコ&ムサコねずみまつり2021春」である。
ところが同イベントに際し「女性と人権を考える会」と名乗る女性グループが「子どもに見せられないアニメ」などと中傷するプラカードを掲げたり、小金井市による後援中止を求めるビラ配りをするなどの事案が発生した。
この団体についてはホームページなども存在せず、また資料にも代表者などは書かれていないようで詳細不明である。
本件がネット上で知られるようになると、作品場面のスクリーンショットなどが同団体の配布する資料にあったことから「きちんと見たうえで批判しているのなら、批判もまた言論の自由の範囲内ではないか」「まっとうに批判しているのでは」などの擁護意見も見られた。
しかし実際には、当該スクリーンショットは視聴者によるツイートから文章ごと盗用されていたものに過ぎなかったことが判明。
さらに配布文書内で「YouTubeでは英語の字幕も入っています」などと書いたことで、「違法アップロード見てんのかよw」とさらにツッコミが入る事態ともなった。
またそもそも、彼女らが掲げているような「女性のスクール水着姿」などの描写が、実際にどのような有害性があるから「子どもに見せられない」のかという根本的な科学的根拠が全く存在しないという基本中の基本の問題点も、決して忘れてはならない。
要するに、やはり所詮はフェミニスト、「正当な批判」などという評価には値しないことが分かってしまったのである。
また同じ団体が、コラボを行っている店舗などにも怪文書を送り付けて妨害工作を行っているという報告も続々と寄せられている。
同会の配布文書によると「市へ苦情相談などをしたところ、『市長への手紙』からの返信は、“様々な意見はあるが、市内事業者や団体などの取り組みを応援する目的のため、後援の取り消しは考えていない”との心強い返信が来たとのことである。
またこれに便乗したと思われる粗雑な記事が、同月10日『アゴラ』に掲載された。「エログロの深夜アニメで町おこしをするべきではない」と題するこの記事の著者は「フリーの【社会学】研究者」を名乗る川畑一樹なる人物だが、「研究」の名に値する内容が明らかに何もない。老人が書きなぐった新聞投書レベルの代物である。
おそらくこの著者はアニメによる街おこしの例をろくに知らず、「3か月で終わるため、経済効果はほぼ一時的なもの」などと書いてある。アニメの本放送終了後も舞台となった町が末永く「聖地」として愛されている『ガールズ&パンツァー』『らき☆すた』や、新作が作られ続けている『ラブライブ!』シリーズなどの著名例さえ全く知らないらしい。
この自称論考で挙げている「エログロアニメによる街おこし」はわずか2例で、本作と【邪神ちゃんドロップキック】だけである。
ちなみに本作については次のように書かれている。
ネットで晒された「女性と人権を考える会」の配布物に何も内容がプラスされていない。
「わいせつな衣装を着せたり排泄シーンを描いたり」というのも同会の資料が盗用したツイートから来ていると思われる。ちなみに排泄シーンといっても単に洋式トイレに座っているシーンがあるだけで、性器や排泄物を見せるシーンがあるわけではないし、「わいせつな衣装」に至ってはどうやらスクール水着を指しているらしい。
間の悪いことには、本件のわずか数日前、またぞろ愚かなフェミニストが「アニメに生理中の女性の苦労が描かれていないのはおかしい!」と馬鹿なことを言い出してしまい、フェミニスト連中の支持同調を集めてしまっていた。
その言い分は「生理は『自然』だから」という浅薄なもので、しかも「トイレシーンだって自然だけど普通は省略されるだろ」と突っ込をいれられたので、引っ込みがつかなくなり「トイレや生理」のシーンをアニメに入れるべきだというのがフェミ側の主張になってしまっていた。
当然、オタク側はこの難癖を俯瞰的に見ており、「トイレや生理の描写など入れたら、どうせ今の発言を忘れて『アニメに生理描写なんてキモイ!』『トイレ描写で喜ぶキモオタは!』などと言い出すだろう」というのが大方の予想だった。
「おちこぼれフルーツタルト街おこし」へのクレームは、この予想を見事に的中させてしまったのである。
参考リンク・資料:
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