文章を書くのが好きになったきっかけ
僕は子どもの頃から、将来は物を書いて生活したいとおもっていたとぼんやり記憶している。
そうおもうようになった具体的な源泉は何だと探ろうとしているが、どうしても分からないでいる。
そんななかでも文章を書くのが好きだったのかもしれないという、いくつかのエピソードは覚えている。
小学生の頃毎日一人ずつ好きなことを作文に書き、それをみんなの前で発表する時間があった。僕は自分の家や家族について面白い文章を書いてみんなを笑かせたことがあった。
中学生の頃はクラブ活動で副部長をやっていた。そのとき頼まれもしないのに「副部長新聞」なるものを発行して貼り出していた。コンピューター部だったから、そういうものを作りやすかった。
また同じ中学生の頃に作文で、「友だちと遊びに出かけてテレビに間に合うよう急いで帰った」というたったそれだけの話をコミカルに書いた。良い作品として選ばれ発表させられ、先生に褒められた記憶がある。
高校生の頃、よその予備校か何かの模試を受けた。数学の証明問題で「書く文章が独特だ」とわざわざコメントが書いてあった(普通は採点でそういうコメントは書かれない)。僕の数学証明はまるで物語のように書いていたからだ。そのころ通っていた塾の数学の先生がそういう書き方をしていたので、その影響だとおもう。