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夏の爪痕

蜜蜂たちが巣箱から消えてしまったと

蜂飼いの親父さんが嘆く


青々と茂ったはずの大豆の畝に

ぶら下がっていたのは痩せた鞘ばかり


暦どおりに植えた秋ジャガの半分は

土の中で溶けて芽吹かない


あちらこちらに見え隠れする

暑すぎた夏の爪痕を

苦笑いで受け流しながら

暦の上でだけ秋が深まる

いつまでも熱が冷めない

神無月の晦日みそか


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