スズメの喧嘩
森の入り口の小鳥の食堂 常連組の野良スズメ
警戒心が意外に強く しばらくは一羽、二羽
遠慮がちに来ていたが 三羽、四羽と増えていき
ついには十羽を超える日も
密になれば喧嘩も増える 人も鳥もおんなじ道理
餌場のポジション争って ピーチクパーチク騒がしい
両翼を目一杯に広げて 尾翼をぐいっともちあげて
一人前の威嚇姿勢で 歯向かう相手にくちばしを向ける
小さく空を舞いながら 上から一撃与えた者の勝ち
束の間秩序が生まれるが またすぐ新たなバトルが再開
店のあるじは のんびりと高みの見物を決め込むが
あまりに騒ぎがうるさくなると
かしわでひとつ ぽんっと打ち
もろとも 森に掃き散らす
天下泰平 梅雨の晴れ間 森の昼下がり