動き出した歳時記
ページをめくると、たくさんの書き込みに目を奪われる。
几帳面な小さな文字で、余白を埋め尽くさんばかり。
活字の本文が薄れてしまうほどの情報量だ。
かつてこの本を手に歳時を過ごした人の経験と知恵が詰まっている。
唐突に、この続きを僕が始めようと思った。
新しい季節が今、動き出そうとしている。
この作品は、小説家ほしおさなえさんの門下生を中心にした140文字小説サークル‘lotto140‘が発行している同人誌「はまぐりの夢 vol.4」に寄稿させていただいた4つの作品のうちの1つです。(テーマ:ページをめくると ※「ページをめくると」で書き出す)
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?