午前3時の
今日は私の大好きな作品について少し。
題名でピンときた方もいるかもしれません。
そう、ねむようこさんの、「午前3時」シリーズ。
どちらも大好きなのですが、私が特に好きなのは続編である「午前3時の危険地帯」です。
ねむようこさんの作品、好きなんです。
女の子も男の子もおじさんも、見栄張っちゃったり、調子に乗って後悔したり、なんてことない顔して強がってみたり、ちょっと隠してしまいたくなるような人間らしさで溢れているところとか。
そんなリアルでとりとめのない日常がゆるりと続くところとか。
でもあいだあいだに柔らかくて、ふっと目を閉じてしまいたくなるような詩のような文章がはいっていて、
これまた日常の中の非日常みたいで、分かるなあと思う。愛おしくなる。
最近アプリで1話ずつ読み返していたのですが、
あるセリフが心に残ったので書き残しておきたくなりました。
作中に出てくる人気者の女の子が、大好きな人について話すシーン。
うっと胸に来る。
私の中の強いひとは「弱さをさらけ出せる人」だったから。
これに関してはきっと正解はなくて、この女の子にとっての強いひとが「弱さを隠せる人」だったに過ぎない。
弱さを隠しちゃうんじゃなくて、隠せる人。
つまり自分の弱さを知っていて、隠せる人。
他人に対してさらけ出さなきゃ、さらけ出さなきゃと思っていたけれど、
そうじゃない強さや優しさもあるんだ。
こういう所で、ふと視界が広くなる。
漫画って絵だけじゃなくて、セリフも大切で。
なにかに救われた人は、その手段で救う側に回るという話をどこかで聞いたことがあるけれど、確かにそうかもしれないと思います。
文章に救われたから文章を書くし、
絵や漫画に救われたから絵や漫画を描く。
そういう人が私以外にも、きっとたくさんいる気がする。
「午前3時の危険地帯」
久しぶりに読んだらやっぱり面白かった。
実家に帰ったら、紙の本で楽しむことにします。
おやすみなさい。