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電話にでんわ

しんどい、吐き気がする。

昨日から薬を追加することになり、その副作用が出ている。

1週間くらいで副作用には慣れるらしいが、そうまでして飲まないといけないものなんだろうか、とすら思えてきている。

「良薬は口に苦し」どころの騒ぎではない。

生まれてから何かしらの病気に代わる代わるなっていて、常に何かの薬を飲んでいるのが当たり前になった。

僕は慣れているし、周りの人間も今さら話題にしないが、初見の人からは驚かれることがある。

「それは何の薬?」「どれくらい通院しているの?」など似たような質問に一生答えている。

日本在住のハーフの人と似たような境遇かもしれない。

答えるのすら面倒になってくる。

小さい頃から薬を飲み続けると歯が変色することがある。

僕は小学生から歯が変色していたので、クラスメイトからいじられていた。

小さい子供を持つ方は、子供の体調には注意して頂きたい。

自分の容姿に自信が持てなくなると自然と声が小さくなり、全体的にオーラが無くなる。

地味で目立たないやつの完成だ。

加えて僕の場合、病気で外に出られなかったので肌が異常に白かった。

「色白」よりも白く「オバケみたい」とも言われていた。

大学生になって自分でアルバイトをしてお金を稼ぐことができるようになると、日焼けサロンに通うようになった。

週1くらいのペースで1カ月も通うと普通の感じの肌色になった。

しかし僕の場合は肌が弱いらしく、日焼けサロンを続けていると肌が荒れてしまった。

それでもオバケみたいな肌が嫌だったので、我慢して通っていた。

ちなみに日焼けは天然でも人工でも日数が経つと色が落ちていく。

どこまで落ちるかは個人差らしく、僕の場合は「オバケ」には戻らず「色白」くらいの色に最終的に落ち着いた。

大人になってから「肌がきれい」と言われることが多くなった。

特に女性からのお褒めの言葉が多い。

人生とやらは変だ。

ちなみに女性との関わりは苦手だ。

交際人数も少ないしワンナイトなんて1回もない。

そもそも男とですら上手く会話できないのだから、女性はハードルが高いように思う。

さらに僕は「女心」というのが致命的なくらい分かっていない。

現状の僕なりの最適解としては「自然体でいる」ことだ。

もちろん自然体でいても問題を起こすことはあるものの、「気を遣う」「相手を褒める」「空気を良くする」といった慣れないことをしようとしたときの方が失敗していていることに気付いたからだ。

あと付け足すと「笑顔」は大事らしい。

僕も1日中ニコニコなんてしてられないが、人と会う時に最低でも2、3回は笑顔を出すだけで場の空気は全然変わることに気付いた。

25才くらいまでは笑顔の作り方さえ分からず、ずっと無表情だった。

逆の立場になると分かるのだが、ずっと無表情の人と話していても楽しくないからだ。

とはいえ笑顔を作りすぎるのも良くないらしい。

初対面の人であれば多いくらいが良いが、回を重ねると「話しかけやすい人」になってしまう。

それ自体は全然良いことだし、学校や会社では「話しかけやすい人」でいることが大事だ。

しかし一方で負の側面として「何でも言える人」と誤解されることがある。

会社だと「面倒ごとをお願いしやすい人」、プライベートだと「愚痴を延々聞いてくれる人」といった具合。

こちらも本人が良ければ問題ないが、僕は正直に言うと好きじゃない。

時間が溶けるからだ。

仲良い人なら僕も大丈夫だが、2、3回くらいしか合っていない人に「何でも言える人」と認定されると面倒だ。

僕のことをカスタマーセンターかと勘違いしているかのように話しかけてきたり、電話をかけてきたりする。

本当に勿体ない。

仕事もプライベートも時間は有限だ。

片っ端から話を聞いていると食事すらまともに取れなくなる。

最初の頃は話しかけられて嬉しい自分がいたが、27才くらいで「これはキリがないな」と気付いた。

手っ取り早いアクションとして「電話に出る」のを辞めた。

小さいことかもしれないが効果は大きかった。

面倒な話を持ってくる人はたいていの場合、感情的になっていることが多い。

本来メールやLINEでも済む話を、感情的になっているが故に対面や電話でしてくる。

早くリアクションが欲しいからだ。

対面はどうしようもないが、電話だけでも出るのを辞めたら件数がグッと減った。

正直とても快適になったと思う。

ちなみに電話に出ないだけで、対面やメール、チャットは全て対応しているから人間関係が壊れることにはなっていない。

電話に出ないから明日の朝に話そうとしてくれたら、僕はちゃんと話を聞いている。

メールやチャットも即レスできなったとしても、24時間以内に返しているから問題ない。

注意点を上げるとすると「絶対に出ない」ということだ。

多くの場合、電話に出ないと決めても「10回に1回は出る」「鬼電されたら出る」となっている人が多い。

残念ながらそれだと意味がない。

出ないなら1度たりとも出てはいけない。

トラブルであれば出なくてもメールかチャットが飛んでくる。

トラブルでも無いのに鬼電する人は意外と多い。

僕の場合は相手に「僕は電話が苦手なので、メールかチャットでお願いします」と先に言うようにしている。

さすがに口に出すのは怖い人は「とにかく1回たりとも出ない」ことをやるべきだ。

学校や会社の人間関係が億劫になった人は騙されたと思って試してみてほしい。

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