トラックとおばあちゃん
私が幼い頃、近くに運送会社がありました。なぜそこに行くようになったかわかりませんが、トラックの運転をしているおじさんと仲良くなっていました。下は危ないので階段を上って指令室でいろいろ話をしてくれました。おじさんは出稼ぎで来ていて同じぐらいの子供がいると、帰りにはいつも、お菓子をくれました。その時はよく門の近くで遊んでいておじさんがトラックでたまに通ると挨拶をしてくれました。今では考えられないぐらい自由に遊べていました。丁度弟が生まれた頃だったので、母はほとんどかまってくれず寂しい思いをしていました。そうしていると今度は、隣のおばあちゃんが、遊びに来てくれました。縁側でおばあちゃんが持ってきたお菓子で小一時間母ともおしゃべりをして最後は私の頭を撫でて、機嫌よく帰って行くのです。何気ない日常の一コマですが今となっては、皆貴重な体験です。都会にはこうした付き合いがほとんどなくて隣はをする人ぞ、の世界です。これってやっぱりわがままなのかなと思う今日この頃です。