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8050親の「傾聴」が子供を救う
寒い日が続き、更年期だからと自分を甘やかし、こたつで爆睡する日々を過ごしてしまっている。子供から必要とされることが減ると、自由時間が苦痛だな。ぼんやりといつの間にか数時間がすぎていっては反省。そろそろ動かねばと思いつつ、あたたかくなってからとナマケモノ続行中。
ひとり親になり、子育てで大切にしてきたことは、どんな時でも子供の話に耳を傾け、入り込むこと。私たち親子の絆を育み、子供が大きくなればなるほど、やってきて良かったなと感じることが多い。
今回の記事タイトルにあげさせてもらった「8050親の『傾聴』が子どもを救う」は、80歳の親が50歳の子供の生活を支える「8050問題」をテーマに書かれた本です。親が子に及ぼす心理的影響の責任というのを実感させられます。親の態度は時に簡単に残酷に、子供に深い傷を負わせ歪ませてしまう。ありのままを親に受け止めてもらえず、「いい子」を演じようとして行き詰まる。
私の心の奥にも、同じような思いがある。できのいい兄と比較され、中学まではなんとか親の期待に応えることができたけど、高校は勉強に身が入らず親に成績を隠し通した。その結果、親の期待する大学を受けるだけ受けて全滅した。そこからは親の期待外れの子になったと、そう思い込み、自分に自信をもてずに生きてきた。でも、今になって考えると、大学受験を失敗した私に、何も言わず高額の授業料を払ってくれた父。愚痴をいいながらも色々つきあってくれた母。両親は私を愛してくれていたのだ。そして離婚をした私を見捨てずに、孫まで一緒に育ててくれた。「いい子」でいたかったけど、私はとんだ親不孝者だ。
こんな自分でも見捨てずに受け入れてくれた
皮肉にも離婚をすることで親の無償の愛に気づかされ、感謝の気持ちが身体から沸いてくるのを感じた。幸せってこういう感覚なのかと知った。
「感謝しなさい」って言われるけど、感謝って沸いてくるものなんですね。
50年近く生きてきて、初めての体験です。
親に「受け止めてもらえた」と感じたとき、子どもは絶望から救われる
誰しも、心の行き詰まりや生きづらさを抱えながら生きていると思う。理屈や正論でいわれても、心は動かない。心は受け止めてもらうことで、息を吹き返し芽吹き始める。
一旦こじれたものは、時をかければかけるほど、深刻化する。それでも、この本は、50歳の我が子でも親が救うことができると訴えています。それだけ親の子育てへの責任は大きいし、親にしかできない役割だと心にささります。
20歳の子どもをもつ50歳の親となった今、まだまだお役御免ではないと気づかされ、ノロノロと稼働し始めています。