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かってに成人式の覆面調査をしてみた
娘も来年は成人式を迎える。ひとり親になってから、遠い遠い未来と思っていたのに、どこでもドアを開いて未来に突然連れてこられたようだ。小さい頃はよく2人で背比べをした。小4の娘が『ママのちょうど、おむねー』と私の小さな胸に丁寧に『お』をつけてくれていたのを、昨日のことのように思う。お鼻、お顔、お尻、お口と同じ感覚でお胸といっていたようだが、いきなり丁寧な扱いをうけて、まんざらでもない私。
成人式にいくかいかないかは着物選びから
18歳の年から、どこかしらか着物のカタログが次々と届く。最初、婦人画報ばりの分厚いものが届くが、徐々に薄っぺらなものになってくる。どれも素晴らしく、見事な着こなしだ。娘は、レンタルでも20万円はすることを知り「たった1日の為にそんなにかかるんなら、別にあてたいわー」と言っていた。成人式にいっていない私は、どちらでもよかった。私達の時代は、着飾って写真を撮っても、せいぜい親が勝手に親族にみせるくらいだ。今の子は、インスタやBeRealで日常を発信する楽しみを得ている。ついこの間までプリクラを交換しあっていたのに、ITの進化は世の中を急速に変化させていく。
そんな娘も、大学受験を終えた途端、周りの友達が着物をレンタルしたと知り、気持ちが変わりだした。カタログで気に入ったものを数点みつけ、試着してみた。意外と似合わない。着物って、なんて難しいだろう。写真のモデルはこんなにも似合ってるのに、娘にはしっくりこない。着物選びはひと仕事だ。何枚か試着し、やっとこれだというのにめぐり会えた途端、お店の人がぐいぐいと攻めてくる。レースやら帯の飾りやらをあてがわれ、娘と私はいつの間にかノリノリになっていた。1万円追加で、レンタルを購入にできるといわれ購入を決断。
(うまく、のせられたのか?でも、卒業式も着るし。でも、保管が面倒だなと少し後悔。)とにもかくにも、大きな買い物をしたからには、最大限活用だー!
本番にむけて成人が集まる街へ偵察
成人式当日の朝は早い。娘も7時から着付けを予約している。着付けを終えた女子がウロウロしだす9時半頃に街へくり出した。予想通り、ちらほらと付き添いの母親と歩く着物姿の女子を見かける。
私は特にヘアスタイルに注目して見ていた。ふわっとゆるまとめ髪のシニョン系に、きれいめまとめ髪、編みおろしヘアの3つのタイプが多く、意外と定番のきれいめまとめ髪が半数以上を占めていた。ボブの人は100人にいるかいないか位の少なさだ。前髪も重要ポイントだ。普段からみかけるシースルー前髪がほとんど。少数派の真ん中で分ける2wayバンクは大人っぽくてステキ。
ここからは個人的な評価となります。
頭のトップを少しこんもりとさせた、きれいめまとめスタイルが高評価で、周りと比べて上品さが格別に光っていた。逆に、低評価は編みおろしだ。偵察前は、断然、片方寄せの編みおろし押しだったが、あの垂れた感じが邪魔に見える。モデル並みに背が高い方にはおすすめしたい。結局は、すっきりまとめたヘアスタイルが総合的におさまるという結論に至り、娘に報告。
もうひとつ、私の中に重要ミッションがあった。メイクをどうするかだ。着付けとヘアはセットでしてもらうが、メイクは入っていない。せっかくきれいにしてもらうのに、メイクは自己流なんて、大丈夫か?
映え時代を生き抜く若い子達は、メイク力は相当に高いけど、人生1度きりの成人式なんだから、プロにしてもらってもいいんじゃない?
娘の情報ではメイクは自分でやる子が多いらしい。とりあえず、メイクをしてくれるお店を3店舗押さえていたので、うろついてみた。メイクを終えた女子が出てくるところを、なにげなく凝視し出来栄えをチェック。いいんだけど、なんか、夜の街っぽいな。それもそのはず、3店舗とも歓楽街の雑居ビルに店を構えていた。そうか、普段はホステスさん専用のセットアップするお店なんだ。おぼこめの娘には、少し趣がちがうかもしれないな。。メイクは未解決と娘に報告。
いきなりホームパーティ予告
苦手だけど、縁あってIT関連の仕事に携わってきた。日々の仕事が性となり、なんでも0か1かをはっきりさせたい性格だ。なので、1年前の成人式の詳細もどんどん決めては、かきかえていく。今回の覆面調査で、当日の動きも分かった。式典後は同窓会が入り、家族でゆっくり過ごす時間はとれない。なので、同窓会までの一時帰宅の間にホームパーティを開こうと独断で決めてみた!(これは娘には内緒だ)パティシエ見習い時の大事なレシピメモを取り出して、計画を練る。結局、計画している時が一番楽しい!何を作ろうか?結婚当時に買ったガスオーブン、動くかな?と少し心配。
来年いよいよ娘の成人式なんだなー
娘の晴れ姿……その瞬間を迎えたいようで、迎えたくない。離婚してからは、成人式をゴールに目指してきた。ゴールしたらその先はどうなるの?人は目標があるから行動できるらしい。だから、目標をみつけると、前へ進める。離婚は、私に目標を与え、想像していなかった景色をみせてくれた。何が幸で何が不幸か、わからないものだ。人生、棺桶に入るまでわからない!
実は、娘が生まれた年のワインを保管している。元旦那が成人式の日に娘と飲もうと思って買ったワイン。これを娘に渡す日がくるのか。娘を思い選んだワインだ。パパからだと、娘に届けようと思う。いつか、会う日が来るのかな。分からない。
今、分かるのは、ひとり親の私に、ついてきてくれた娘に感謝。来年の成人式は、元パティシエ見習いとしての腕によりをかけた作品を作ろう!