働く必要が無くなった時

若いときは結婚出来るかどうかも分からなかった。
生きるためには一生働かなくてはいけないんだと思っていた。
特に母親はキャリアを持つ女性に憧れがあり、私が会社を辞めてから派遣になってからは頻繁に兄嫁や従姉妹が正社員であることを引き合いにして「○○ちゃんは正社員だからねぇ…」と比べて残念そうだった。

とはいえ、20代で正社員になってから30代で契約社員、派遣と経験し、「キャリアって何」と考えるようになってから正社員であることが何かを決める訳では無いと気がついた。違うのは、解雇されにくいという雇用条件だけ。正社員同士でも仕事の割り振りや評価で不公平はあったし、派遣同士でも明らかに不真面目な人も、正社員からも一目置かれるほど優秀な人も居た。
あらゆる仕事において専門化、細分化されているのにジョブディスクリプションが苦手な日本で派遣なんて契約形態として雑過ぎるんだなと気がついてから、派遣としてでも一生働き続けなくてはいけないのか?と考えが変わった。

正直海外赴任について行くことで専業主婦になって、ホッとした部分もある。もう働かなくていいんだ、と。

駐在員では無くなった夫の給与だけでは贅沢は出来ないんだけれど、私は本当にお金を使わない。子供の頃も若い頃も余裕が無かったし、娯楽は贅沢品だと教えられて育ったので、この年になってやっとゲームや本やnoteに恐る恐る課金出来るレベル。人前に出る機会が少ないから服やアクセサリーも買わない。食が細いので高級レストランのフルコースも無理。

夫曰く「うちの奥さんはお金使わないから7年で住宅ローンの返済出来たんだよなぁ」…。

贅沢より、働かず節約する方が私には向いている。
だって働いていた時も、ずっと節約していたから。

写真は朝のウォーキングの途中の公園から。

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