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ひとりでいたいけれど、他人の目が気になる方へ~他人に合わせる前に、一歩立ち止まる~
こんにちは、ひとり好きのチロです。
「内向的・隠居・幸福感」をテーマに、ひとりでいることが好きな方に役立つ情報を発信しています。
今回は、
「ひとりで行動したい! でも、他人の目が気になってしまう……」
という方に向けて、
「他人に合わせる前に、一歩立ち止まる」
という対策をお伝えしていきたいと思います。
前回、「他人の目を気にしてしまう原因」について、記事を書かせていただきました。
↓
今回は、その内容に基づいて対策を考えていこう、という内容になっています。
冒頭で、「他人の目が気になる原因」を軽く振り返ってから説明するため、前回の記事を読まなくても、分かりやすい内容になっているかと思います。
・ひとりでいるのが好きだけど、他人の目が気になって、ひとり行動が出来ない
・他人の目が気になって、自分らしく生きられていない
という方は、ぜひ参考にしていただけますと嬉しいです。
1.「他人の目が気になる原因」について、振り返り
まず最初に、「他人の目が気になる原因」について、軽く振り返っていきます。
「他人の目が気になる原因」として有力な説が、
「人間が生き残るための本能である」
というものです。
人間の歴史を振り返ってみると、人間は厳しい自然界を生き残るために、社会的集団を作る力を身に着けてきました。
社会的集団では、他人から「変だ」「おかしい」と思われると、集団の中から追い出されてしまいます。
集団から外れて孤立してしまうと、自然界の中で命の危機にさらされる危険性がありますよね。
そのため、人間は集団から孤立しないように、他人の目を気にして「良い人」に思われるように努力してきた、ということです。
しかし、現代では、集団から離れたからといって、すぐに命の危機にさらされることはありませんよね。
それなのに、なぜ、私たちの脳は「他人の目を気にする」ように動いてしまうのでしょうか?
これは、人間の脳の基本的な構造は、狩猟採集時代(20万年前)からほとんど変わっていないためだと考えられます。
私たちの脳は、急激に変化してきた今の環境に、適応できていないとも言えるんですね。
このように、個人によって程度の違いはあれど、「他人の目を気にする」という考え方は誰もが持っている、ということです。
2.人間に備わっている、2つの思考
ここで、もう一つ付け加えたい情報として、「人間の思考には2種類のパターンがある」ということをお伝えしたいと思います。
「え? なんでここで思考の話?」
と、思われるかもしれませんが、
「他人に合わせる前に、一歩立ち止まる」
という対策を考える上で、非常に大切なポイントになるため、読んでいただければと思います。
・直感と熟慮
「人間の2種類の思考パターン」とは、「直観」と「熟慮」と呼ばれるものです。
「直観」は、素早く自動的に、しかも無意識的に働く、文字通り直観的な思考プロセスを生み出すシステム。
「熟慮」は、遅くて意識的に努力しないと働いてくれない、深く論理的な思考プロセスを生み出すシステムです。
これは、二重プロセス理論と呼ばれるもので、認知心理学などで広く受け入れられている考え方でもあります。
人間は普段、「直観」を上手く使いこなすことで、日常生活をスムーズに過ごしています。
日常生活の中で起こりうることは、直観的な思考で処理できるものがほとんどだからです。
たとえば、朝に目を覚まして、自分の部屋から扉を開けて出る場面を想像してみましょう。
「扉の先には、ライオンがいるかもしれない」
「扉の先には、見知らぬ人が立っているかもしれない」
などということは考えず、ごく自然に、いつもどおりに扉を開ける人が多いかと思います。
もしも、私たちの脳に「どんなときでも深く考えるシステム」が組み込まれていれば、
「扉の先には、トラがいるかもしれない」
「扉の先には、ワニがいるかもしれない」
「扉の先には、ナイフを持った人が立っているかもしれない」
「扉の先には…………」
といったリスクを何千パターン、何万パターンも考えなければならず、日常生活がままならなくなってしまいます。
それを防ぐため、人間は普段、「直観」という思考パターンを使っている、ということです。
しかし、ときどき「直観」だけでは対応できない状況に突き当たることもあります。
そういった状況に遭遇した場合、「熟慮」に切り替えて深く考えることで対処している、ということです。
3.「他人の目を気にする場面」に遭遇したら、思考を「熟慮」に切り替える
さて、ここで最初の「他人の目を気にしてしまう」という問題に立ち返りたいと思います。
前項の「直観と熟慮」を踏まえて考えた場合、
「他人の目を気にしてしまう」
という思考は、「直観」と「熟慮」のどちらに当てはまるのでしょうか?
冒頭で、他人の目を気にしてしてしまう原因は、「人間が生き残るための本能である」と説明しました。
私たちの脳は「孤立すると命の危機にさらされる!」と勘違いするため、他人の目を気にする、ということです。
これは、素早く、ほぼ無意識的に判断しているため、「直観」に分類される思考だと言えます。
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たとえば、
「ひとりで行動したい! でも、他人の目が気になってしまう……」
というパターンを考えてみましょう。
・「他人の目を気にする場面」で、直観に従った場合
直観的な思考に従った場合、「他人の目が気になるので、ひとり行動はやめる」という判断になります。
このとき、一時的な安心感は得られるかもしれません。
しかし、結果として、
・充分なひとりの時間を確保できない
・ひとりの時間でやろうと思ったことが、できなかった
・本当は話したくないのに、雑談に時間を使ってしまった
ということになります。
内向型やHSPといった、ひとりの時間でエネルギーを回復する人にとっては、なかなかツラい時間ですよね。
つまり、「直観」の思考に従ったことで、自分の得たい結果とは異なる結果になってしまった、ということです。
直観がエラーを起こしてしまった、とも言えます。
・「他人の目を気にする場面」で、熟慮に切り替えた場合
ここで必要になるのが、思考を「熟慮」に切り替える、ということです。
まさに、「他人に合わせる前に、一歩立ち止まる」ということですね。
「ひとりで行動したい! でも、他人の目が気になってしまう……」
という場合、私たちの脳は直観的に
「他人の目を気にしたほうが安心だ!」
「他人の目を気にしたほうが、自分の得たい結果に結び付く!」
と、考えてしまっています。
ここで、思考を「熟慮」に切り替えて、
「本当に『他人の目を気にしたほうが安心』なのか?」
と否定の問いを考えてみましょう。
あなたが今、得たいと思っているものが「ひとりの時間」なのであれば、他人と過ごす限り、それは得ることができません。
あなたがひとりで過ごして、見ず知らずの他人から
「あいつ、友達が作れないんだ」
「あの子、ひとりぼっちなんだ……」
と、思われたとして、何か問題が生じるでしょうか?
今、目の前にある人間関係は、自分の自由な時間を手放してまで優先しなければならないものでしょうか?
今、目の前にいる人から「何か変な奴だな」と思われたとして、あなたに命の危機が及ぶでしょうか?
このように、「直観」で生じた「他人の目が気になる」思考を、「熟慮」で様々な角度から考え直すことによって、
「それを実行することが、本当に自分の得たい結果に繋がるかどうか」
ということが、見えてくると思います。
ここで「熟慮」の思考に従うことで、
・充分なひとりの時間を確保できた
・ひとりの時間でやろうと思ったことができた
・自分のやりたいことに時間を使えた
など、あなたが本当に求めている結果を手に入れることができる、ということです。
もしかすると、それでもやはり「他人の目が気になるので、ひとり行動はやめる」という判断になるかもしれません。
しかし、こういった「熟慮」をクセにしていくことで、
「まずは自分を大切にする」
「イヤなものを、しっかり断る」
という判断にも繋がるかと思います。
他人の目を気にすることが多い、という方は、ぜひ、この考え方を参考にしていただければと思います。
4.まとめ
それでは、今回の内容をまとめていきましょう。
・他人の目が気になるのは、人間が生き残るための本能
・人間には「直観」と「熟慮」という2つの思考パターンがある
・他人の目が気になったしまった場合、その「直観」を「熟慮」に切り替えることで、別の角度から考えてみる
今回は、この3点がポイントになります。
今後も「ひとりの時間」を充実させる情報をどんどん発信していきます。
それでは、ここまで読んでいただきありがとうございました!
参考書籍:
『最新研究でわかった “他人の目”を気にせず動ける人の考え方]』
堀田 秀吾 著
『遅考術――じっくりトコトン考え抜くための「10のレッスン」』
植原 亮 著
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