今なら、仲間のためにって
高枚の頃、私はハンドボールというスポーツをしていました。キャプテンもさせて頂き監督にも仲間達にも、とても感謝しています。
今でも頭から離れない位、好きです。
しかし、当時は本当につらい日々でした。
原因は自分にありました。
私の心があまりにも小さかったのです。
チームのこと、仲間のことを考えるべきなのに、自分の事に必死で「人の心」を全く見ることができませんでした。
協力ではなく競争ばかりしていたのです。
自分の威厳を保つため、失敗した後輩にどなったこともありました。
もちろんそんなキャプテンの元では、皆の心はバラバラです。
でも当時の私はそういうことがわからなかった。
ただただ苦しかった。
話は変わりますが、
北海道でロケットを作っている植松さんという方がいらっしゃいます。
その方もはじめは周りを攻撃し、心はボロボロだったそう。
そんなある日、打ち上げに失敗し、ロケットが爆発しました。
そしてその時、目の前に失敗の原因らしい部分に関わった社員がいたのです。
その社員はおびえていました。
それまでの植松さんなら思わず怒っていたのですが、
ふとその時、社員に対してこんな言葉が出たそうです。
「なんでだろう?」
「だったらこうしてみたら?」
するとその日から工場のみんなが、変わっていきました。
誰かが失敗するたびに
「なんでだろう?」
「だったらこうしてみたら?」
と声をかけ合うようになったそうです。
リーダーが率先して、批判ではなく認め助け合うことを示したので、部下達も仲間を認め、助け合い始めたのです。
そうなると放っておいても、
自分達で助け合い、協力してなんでもできるようになりました。
今なら、私にもわかります。
相手を認め、助け合うことがどれほど大事なことなのか。
タイムマシンがあるなら昔の自分を叱り飛ばしてやりたいものです。
いや、違いました。
「なんでだろう?」
「だったらこうしてみたら?」
と認めるのでしたね。
あー、もう一度、今の心を持ったまま、高校時代に戻ってみたい。
今なら、仲間のためにって心から思える。
今なら、皆のために何だってできるのに。