ニヤニヤしてみたら
なぜ私達だけが生きているのでしょうか。
ヒトとして。
5万年前までこの地球には私達ホモ・サピエンスを含め6種類以上のヒトがいました。
有名なのはホモ・ネアンデルターレンシス、つまりネアンデルタール人ですね。
しかし、カが強く脳も大きいネアンデルタール人は滅び、私達だけが生き残りました。
なぜなのか。
いったいネアンデルタール人と私達の何が違ったのでしょうか。
それには様々な説がありますが、私が信じているのは次の2つです。
まず1つは私達の方が省エネだったこと。
私達の中で考えてもわかりますが、例えばボブ・サップさんのように驚異的な筋肉を持っていると長時間戦えません。
長距離も走れません。
そして何よりたくさん食べます。
なぜなら体を動かすのに大量のエネルギーが必要だからです。
そして脳も体の中で最もエネルギーを消費する臓器ですので、大きければ大量のエネルギーを消費します。
そんな時、もしも食料が見つかりにくい日々が続けばどうなるでしょう。
省エネである私達の方が生き延びる可能性は高くなります。
そういった面で自然界ではネアンデルタール人より私たちの方が、有利だったのです。
そして2つ目。
実は重要なのはこちらの方です。
その重要な力とは認知力。
認知力というのは、何かを信じたり想像する力のことです。
ネアンデルタール人は認知力が低かったため、実際に会った人しか信じられなかったようです。
ですから、離れた部族の長が自分たちよりはるかに強く優れていると聞いても、信じませんし、神様の話も信じられません。
すると出会った人しか仲間と思えないので、大きな集団は作れませんし、神様や宗教を想像し、信じて団結することもできないのです。
逆に私たちホモ・サピエンスは神様を信じたり、ただの金属や紙きれを皆がお金という価値あるものとして信じ、繁栄することができました。
そういえばチンパンジーと、人の子供に、絵を描かせる実験があります。
両方に顔の輪郭だけが描かれた絵を渡すと、人の子はそこに目や鼻や口を描きます。
しかしチンパンジーは輪郭をなぞるのです。
目も鼻も口も描きません。
想像ができないのです。
片目だけが描かれた顔の絵を渡しても、人の子はもう片方の目を描きますが、チンパンジーはすでに描いてある目をくるくるとなぞるだけなのです。
そこにないもう一方の目を想像できないため、描けないのです。
なるほど、と思いました。
私たちは、話を聞いてイメージしたり、好きな人との出会いを想像したり、未来を心配したりしますが、
こういう事って私達だけに与えられた特別な能力だったのですね。
他の動物の能力を超えた「超能力」を私たちだけが持っているのです。
こんなとんでもない超能力を、恐怖で操られるために使うなんて、もったいないと思いませんか。
恐怖を感じたり眉間にシワが寄るようなことに使うのではなく、希望を信じて笑顔になるような使い方をした方がいいですよね。
まずは想像力を使って、誰か一人笑顔にしてみましょう。
もちろん一人で妄想し、ニヤニヤするのもありです。
それでは、