好きが嫌いになっていた
娘が1年間所属したテニス部を辞めた。
娘は幼い頃から読書が好きな大人しい子。
中学に入学して「テニス部に入りたい」という娘の言葉に驚いた。
あの日から1年。
平日はもちろん土日返上で部活に励んだ。
はじめの頃は「サーブが上手く打てるようになった。」「試合に勝てた」と笑みを浮かべ喜んでいたが、その顔は次第に曇り、最近では部活に行くことをめんどくさがるようになっていた。
娘の様子が、仕事で疲弊する自分の姿に重なって見えた。
最初は好きで始めたこと。続けるうちに、ふと気が付くと、好きが嫌いになっていた。
出掛ける前に娘に一言「今度お父さんにテニス教えて。」と声を掛けると「うん。いいよ。」と返事と一緒に娘の笑顔がこぼれた。
娘に新しい「好き」が見つかりますように。