メイクの習慣によって引き起こされかねない性暴力

※本記事は2024年9月11日のフラワーデモ飯能でスピーチしたものを修正して掲載しています。


小学生からメイクをする時代

最近、小学生からメイクをする子どもが多いようです。

ニフティ株式会社が今年4月から5月に小中学生2219人に実施したアンケート(参考資料2)によると、53%の子どもが普段からメイクをしているそうです。

近年ではメイクを始める年齢も低くなってきているようです。初メイクの時期は中学生の48%が小学校高学年と答えました。
しかし、小学生の中で一番多かった時期は小学校中学年で、割合は41%だったそうです。

小中学生はユーチューブからメイクの情報を入手しているそうです。朝日小学生新聞の記事(参考資料1)によると、現代の小中学生にとってメイクとは「友だちとのコミュニケーションツール」だそうで、友だちと一緒にメイクを楽しむ人が多いとのことです。

過剰な外見至上主義の助長

しかし、小中学生がメイクを純粋に心から楽しめているなら良いのですが、心配なのは「肌への悪影響」そして「ルッキズム風潮の加速」です。

私は特にルッキズムの風潮が加速することを懸念しています。
憧れの芸能人は誰にでもいると思いますし、同じようになりたいと思うのも不自然ではありません。

しかし、最近の芸能界を見ているとあまりにも見た目至上主義ではないかと感じます。
顔が美人なら良いみたいな風潮ではありませんか?

ルッキズムとは「外見至上主義」つまり見た目で人が決まってしまうということです。
メイクはやり方によって整形したレベルになると見聞きしています。
それはまるで生まれながらの自分を否定することになりませんか?

誰かに強要されて、あるいは世の中の流れだからと仕方なくやるメイク、本当に楽しいですか?

ルッキズムによる経済格差の危険性

また、ルッキズムは経済格差を助長する危険性があります。

例えば脱毛サロン、全身脱毛の平均相場は6回で20万円以上だそうです(参考資料3)
そんな金額をあなたは自分の子どもに気軽に出せるでしょうか。
どう考えても全ての子どもができるわけではありません。

また、顔の整形も全ての部位をやると1回100万とか200万は余裕でかかるそうです(参考資料4)
誰かの影響、誰かから勧められた、あるいは世間の流れに乗っかって気軽にできるものではありません。
このように外見至上主義、ルッキズムは経済格差を生み出す危険性が充分にあるのです。

私はメイクそのものを根絶したいわけではない

ここまで、メイクや脱毛、そして顔の整形を批判してきましたが、勘違いしてほしくないのは私がメイクや脱毛、顔の整形を根絶しようとまでは言っていないことです。

医学的な理由で脱毛や整形をするのはアリだと思っていますし、自分が心からやりたくてやるメイクは私もやります。
私がやめてほしいと願うのは「他人や社会から強要されてやるメイク、脱毛、顔の整形」です。
他人に迷惑をかけなければやりたいメイクをしていいのです。

社会をルッキズムから解放するべき

そして、私は女性に対しても男性に対してもメイクや脱毛を強要しない社会をつくりたいです。
メイクや脱毛の強要で夢を諦める、メイクや脱毛の強要によって貧富の格差がより大きくなるという社会を変えていきたいです。

そのためにも、誰もが「私は私のままでいいんだ」「僕は僕でいられるんだ」という風潮をあなたと一緒につくっていきたいです。
身体的な性暴力被害も、言葉やルッキズムによる精神的な性暴力被害もなくしていきましょう。

今回参考にした資料

1.朝日小学生新聞

2.ニフティ株式会社のアンケート調査結果レポート

3.脱毛サロンの全身脱毛の相場

4.顔の整形の相場(下記ページ及びGoogle Geminiを参考にしました)


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