【ガチMBA学びログ#8】システム1、無意識のチカラを利用する
今回は、行動経済学や社会心理学の用語であるシステ1、システム2について。
現在、私は「異なる人々が、それぞれに望む働き方を実現し、幸せに生きることができる社会をつくる」をテーマに子連れMBAラーニングコミュニティのゼミで仲間と学んでいます。\(//∇//)\
そのヒントになるのが行動経済学の考え方。
今回は課題図書の「WORK DESIGN(ワークデザイン):行動経済学でジェンダー格差を克服する」にも頻繁に出てくるシステム1、システム2について取り上げてみたいと思います。
2つの思考モード(システム1・システム2)
まず、システム1・システム2とは、なんぞやと言いますと、、
ダニエル•カーネマンの「ファストアンドスロー」
システム1、システム2と言う考え方が広く知られるようにになったのは、
2002年にノーベル経済学賞を受賞した、認知心理学者のダニエル•カーネマン氏が著書の「ファストアンドスロー」を出版し、全世界で150万部を超えるベストセラーになったことがきっかけでした。
ただ、この「ファストアンドスロー」、book cafeの荒木博之マスターによると、難解で分厚い上下巻あり、読破するには結構骨が折れるとのこと。(^◇^;)
でも、面白い事例を見つけたので、シンプルに考えてみます。
ダイエットが成功しない理由はシステム1のせい?
システム1は先の説明の通り、自動的で努力を必要としない高速な思考のことです。
また簡単で直感的な思考とも言えます。
他方、システム2は難しい文章理解すると言うような複雑な論理的で複雑な思考です。
このシステム2はシステム1と違って、努力を必要とするので、システム2をたくさん使うと、脳が疲れて思考の精度が落ちるので、
私たちの脳はなるべくシステム2を温存してシステム1を使うようにしています。
つまり私たち人間は1日の思考をなるべく単純で直感的に簡単な思考で対応することを好むそうです。
ではダイエットの大敵である「食欲」、目の前においしそうな食べ物があったら「食べたい」と思う気持ちはシステム1にあたるのでしょうか?
システム2にあたるのでしょうか?
、、言うまでもなく、直感的に「食べたい」と思うのはシステム1の思考です。
他方、体重を3キロ落としたい、そのためには1日●キロカロリー減らす必要があると論理的に考えるのは、システム2による思考です。
先に述べたとおり、人間の脳はシステム1の思考に依存する場合が多いわけですから、システム2の思考を持続させるのが難しい人間の脳の構造上、ダイエットの継続が難しいと言うのは当然のこととも言えます。
ダイエットを継続させるにはどうすればいいか?
ここからは尾石晴さんの体験談。
晴さんも意識的にダイエットを行っていた頃はどうも持続しなかった。
ただ、あることで、自然に体重が落ちていたそうです。
、、、そのあることとは、
食器を洗うのが手間なので食器の数を減らしたり、子供用の小さな茶碗に変えたこと。
すると食べる量がおのずと減ったそうです。
なんだそんなことかと思われるかもしれませんが、ここに大きなヒントがあります。
つまり食欲と言うシステム1の思考に、食器を洗うのが面倒と言う同じく、システム1の思考が打ち勝ったため、システム2の思考を用いることなく、ダイエットに成功したといいます。
晴さんのエピソードはこちらから。
まとめ
直感的な思考のシステム1は努力が必要とせず、怠惰で間違った思考かというとそうでもなく、
例えば電話の相手が声で怒っているかどうかを判断したり、自分のこれまでの経験の蓄積から判断して即座に概ね正しい判断をすることもできます。
ダイエットの敵の食欲だって、人間を飢餓から守るという意味では間違ってはいません。
しかしシステム1はワークデザインにも述べられているように、バイアスを生んだり人間の思考のエラーを巻き起こす要因にもなり得るのです。
だったら、システム1によるバイアスを別のシステム1の思考を利用して働き方や社会のあり方を好ましい方向にデザインする、というのが「WORK DESIGN(ワークデザイン)」の要旨です。
今回は晴さんのダイエットの話を元に無意識のチカラについて考えてみました。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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