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【ガチMBA学びログ#6】ジョブ理論から得られる3つの視点
今回はジョブ理論について。
最近、ジョブ理論について、私が裏方を務める創業セミナーでもアトツギセミナーでも出てきたので、ビジネスにおいて、かなり汎用性のある理論であると考えています。
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ジョブ理論はイノベーションのジレンマで有名な米国のクリステンセン教授が晩年に提唱されたものです。
ドリルの例え
ジョブ理論、の前に、、人はものを買うとき何を求めているか、について有名なドリルの例えがあります。
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ドリルを買いにきた人が欲しいのは
ドリルではなく『穴』である
ミルクシェイクストーリー
それではクリステンセン教授の例えは何か、、例えと言うよりも、フィールドワークにて実践されたエピソードですが、有名なのがミルクシェイクストーリーです。
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とあるファーストフードチェーンからミルクシェイクの売上を伸ばす相談をクリステンセン氏が受けたところ、、
ミルクシェイクだけを買い、車でそのまま走り去るケースが多かったのだ。
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そしてミルクシェイクをなぜ顧客が買っていたのか、ヒアリングによる分析は以下のようなものであった。
車での通勤途中である(渋滞している)
一人で毎日運転するのは退屈である
手持ち無沙汰を解消するためミルクシェイクはぴったりだ
バナナを食べながら運転したこともあるが、会社に着く前になくなってしまった
ドーナッツを食べながら運転したこともあるが、手がベタベタするのが気になってふさわしくない
ミルクシェイクは手も汚れず、長持ちする
ここから見えるのはミルクシェイクは「気晴らし」という用事=ジョブを満たすために「雇われている」と言うことです。
またジョブは「やっかいごと」を片付けるためにHIRE(雇用)されているとも言え、渋滞の解消とか、やっかいごとが解決されればFIRE(解雇)される可能性もあります。
このように「たくさん」が溢れる世の中で、顧客が買う理由を洞察する理論を「ジョブ理論」と言います。
ジョブを考える3つの視点
それではジョブ理論の3つの切り口について考えてみます。
顧客が求めているのはモノではなく自分を満たしてくれる何かだ、とインサイトとか言う言葉でよく言われます。
でも、その何か自体を見つけることが非常に難しい。それについては3つの切り口がヒントになっています。
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なんとなくわかるところもあるので、個別に説明をしませんが、表面的な性能機能にしか目がいっていないと、他のジョブを見落とす可能性があります。
例えばハイブランドのバックであれば黄色の性能機能よりも「みられ方」と言う青色の社会的なジョブに比重がかかっていると言えるでしょう。
いろいろな切り口でジョブを考えることは新事業や既存事業でイノベーションを起こす上での重要なポイントになると思います。
おかきのジョブは?
1つ事例を考えてみました。
ここに無添加で作られたおかきがあります。
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まず機能性能としては、おいしいもの、腹を満たしてくれるもの、というジョブがあります。
気持ちの面では、無添加なので子供にも食べさせてあげやすい。
またチョコレートよりも自分や子供が食べるにあたる罪悪感は少ないです。
みられ方は別に「おかき」をかっこつけて食べると言うことはありませんが笑、スタイリッシュで現代的なものの方がより好まれるかしれません。
ソリューションを考える
ここに日頃時間がないワーママがいます(わたしやん笑)
フルタイムで仕事を終えた後帰宅し、夕食ができるまでの間、子供がお腹がすいたとワーワーわめいているとき、子供の欲求を満たしてあげたいと言うジョブがあります。
おかきはそういったジョブへのソリューションになると言う可能性があります。
また昼休みにゆっくりと食事をとることができない、もしくは早朝出勤の合間にお腹が空く忙しい現代人のライトミールという機能もおかきは満たしてくれるかもしれません。
お客様にかけがえがないと言ってもらえるか
ジョブ理論の注意点はジョブは常に一定ではなく、お客様の属性、時間帯、時代背景等によって可変的であると言うことです。
またソリューションでジョブを満たすんだ!!と意気込んでいても、そもそも「問い」のピントがずれている可能性もあります。
幸せにしたいのは誰?と常に考え、お客様にとってかけがえのない存在になること。
それが選択肢に溢れる現代において小さな企業が大きな企業に勝てる、唯一の方法だと思います。
中川功一先生動画
最後に子連れMBAの我らが中川功一先生の動画。さすがにわかりやすく10分位で解説してくださっているのでご紹介。
仕事やラーニングコミュニティーで気軽に学べるのは本当にありがたいこと。