バンドワゴンを利用する!#63
突然ですが、ドン引き覚悟で告白。
アラフォーで結婚した私たち夫婦は結婚当初、あるアイドルグループを応援していました。(^◇^;)
当時の私たちに子供がいなくて健気に頑張る10代の女の子たちを親心で応援していたのです。
そのアイドルグループのデビュー曲が「バンドワゴン」、、
当時バンドワゴンという言葉を知らなくて、調べたりしていたりしたのですが最近たまたま「バンドワゴン効果」という言葉を目にしたので改めて掘り下げてみます。
バンドワゴン効果とは
このバンドワゴンという言葉、
心理学や行動経済学でもよく用いられる概念なのですが、もともとは「パレードの先頭を行く楽隊」を意味するそうです。
パレードで楽隊車(バンドワゴン)の後に行列が続くさまをイメージして、バンドワゴン効果が名付けられました。
アイドルがデビュー曲名を「バンドワゴン」としたのは、多数派に惑わされず自分らしく行こう、と逆説的に曲名にしたということですね。
身近なバンドワゴン効果
上の説明の事例でもバンドワゴン効果のイメージはつくと思うのですが、
例えばバームクーヘンで有名なクラブハリエ。
今では関西のバームクーヘンの代名詞となり、
手土産にも大人気なのですが、これを作っている滋賀県近江八幡市の会社はもともと「たねや」という和菓子の会社でした。
つまり最初は滋賀県の和菓子の会社としては知っている人がいても、バームクーヘンとしては、まったくの無名だったと言えます。
それがバームクーヘンとして人気が出るやいなや滋賀県の新定番になります。そこからハンドワゴンに行列が引かれるが如く、滋賀県の経済を牽引するくらいまで成長されました。
これはまたバンドワゴン効果にうまく乗れて事業を拡大された一例です。
また顧客ロイヤリティー向上のため自らバンドワゴン効果をはかる事例もあります。
例えば、この記事のイメージ図は全国展開するたい焼き屋さんの壁なのですが、子供たちが白い紙に塗り絵をして、たい焼きの感想とか自分の将来の夢を書いたものがはれるようにしているんですね。
来店した顧客はこれを見て、みんなに支持されているたい焼き屋さんなのだ、と言う印象を受け、益々そのたいやき屋に愛着がわくと言うわけです。
最近、私がバンドワゴン効果という言葉を目にした事例です。
東京都知事選で得票数2位まで上り詰めた石丸氏の躍進した背景にSNSなどネットメディアも利用したバンドワゴン効果があるのではないか、と言う専門家がいました。
SNSで多くの人が支持している様を見ると、支持者が支持者を呼ぶという具合です。
バンドワゴン効果の注意点と負の側面
バンドワゴン効果は自分の判断より多数である他人の判断を信頼しそれに従って行動すると人と同じと言うことに安心感を覚えるというもの。
同質化願望の強い日本人にはより効果が現れやすいといいます。
うまく利用すれば、自分の商品や主張をより多くの人に届けることができますが、バンドワゴン効果の負の側面として、本質がわからないまま、他者判断に委ねると言う危険性があります。
アイドルの歌の歌詞で「バンドワゴンに振り回されたくない」とあるのはそのことを言っているのですね。
ジェンダー格差文脈においてのパラドックス
さてここでいきなりジェンダー格差の話です。
子連れMBAの推薦図書でもある、WORK DESIGNより。
女性活躍を推進しようとして良かれと思って出した、日本の女性の管理職が少ないとか、そういった統計が「なんだ女性の登用が少ないのは多数派なんだ」と言う安心感を与えてしまうと言うことです。
この辺はバタやんさんの解説に委ねます。
まとめ
バンドワゴン効果はうまく利用すれば、支持が支持を呼び、多くの人の賛同を得ることができます。
しかし、そこには本質が抜けていたり、良かれと思ってしたことが真逆の効果につながる恐れがあります。
うまく利用し振り回されない。
アイドルの歌詞のように行きたいものです。