ブレないもの #11
人間、ブレないと言うことは心底大事だ。
それは頑固でもなく、真面目すぎるのでもなく、執着するでもない。自分の中の大事なものだけは絶対にブレないようにしないと、軸がぐらぐらになって結局自分が何だかわかんなくなってしまう。
私はシンガーソングライターとしてライブハウスにデモテープを送ったことが始め、今ではたくさんの応援してくださる方々に支えられ、なんとか先週には丸9年を迎えた。その中で自分の音楽に対する想いは一度もブレたことがない。「自分の音楽で誰かの背中を押したり、心に寄り添いたい」。ありきたりかもしれないが、そこが私の原点である。
ただ、最近ブレてブレてそれはもうぐらぐらなものがある。
それはこのnoteの文章を敬体で書くのか常体で書くのかと言うこと。これに悩みすぎて記事がかけていないと言うことは、実はあながち嘘ではない。
敬体というのは「です・ます調」、常体というのは「だ・である調」のことで、今回の記事、それから前回の記事も常体になっているが、それまでの記事は敬体である。
私の性格上、絶対的に敬体のほうが人柄が出て得をする。私は真顔は怖いし、!を多用することは好きでないし、LINEやメールのやりとりでもあまり絵文字を使いたくない。だがそうなると怒ってると勘違いされるので、(^^)、(T ^ T)、(((o(*゚▽゚*)o)))、m(_ _)m、ϵ( 'Θ' )϶、(๑・̑◡・̑๑)などと言った顔文字を多用する。要するに白黒の文面が落ち着くのだ。どうしても常体だと固い印象になるため敬体を使う方が親近感も湧きやすい。
ではなぜ頭ではそうわかっているのに敬体か常体かでこんなにも悩むのかというと。こんな私だが最近気付いた。
敬体だと大幅に話が脱線し、文章が否応にも長くなってしまうということだ。私の文章を好んで読んでくださる方からするとある意味敬体の佐野仁美の自由さが好きな方もいらっしゃるかもしれないが、個人的には作詞をしている立場としても自分を甘やかさず必要最低限の言葉数で想いを伝えられるようになりたい。現に佐野仁美が担当していたラジオがそうだったように、いつまでもだらだらとどうでもいい話をしゃべり続けてしまうのである。生放送であるのにも関わらずそんな具合なので、時々最後の挨拶をしつつどうでもいい話に脱線してしまい、そのままディレクターにフェードアウトかけられて次の番組の開始時間が遅れてしまう、なんてことも。
だが、自分の長所なのか短所なのかわからなくなった最近、とある方に言われた一言に考えさせられる。
「仁美ちゃんは少し他人に気を遣いすぎている。あっけらかんとして関西のおばちゃんみたいに喋ってる時の方が断然いい」
自由にしゃべり続けるより、他人に過剰に気を配り、場の空気を読み、話を聞くことがいい人間になることだとばかり思っていた。だがそれは、どうやらすべてに共通することではないみたいだ。もちろん仕事で話すときはそれなりに声のトーンや話し方、話す内容には気をつけないといけないわけだが、もっと自由にいたほうが私らしさなら、やはり普段の自分の自由さをもっと誇りに思うべきなのかもしれない。
自分が思う自分と、他人から見た自分。自分で自分の良さをわかっているつもりだが、客観的意見を聴いてみると意外と真逆の捉え方をされている時もある。人間というのは難しい。食品に表記されている原材料名のように全てラベルにして顔に貼り付けておきたいくらいだが、そうもいかないのが人間の面白いところでもある。
自分はこうだとブレないことも大事だが、却ってそれが視野範囲が狭くなったり自分の魅力を引き出せていないこともある。だが色んなものに引っ張れ回されてもブレないものは、きっと自分の本心であり大事にするべきことでもあるのだろう。
エッセイらしいのは敬体ではなく常体だと勝手に決めつけていたが、エッセイなのだからもっとゆるくなってもいいのかもしれない。SNSももっとゆるくてもいいのかもしれない。もしこのnoteの記事が急に敬体になった時には、ぜひ佐野仁美の中で何かがいい意味で心変わりしたと思っていただければありがたい。
人と会うことが減り、それに伴い何かと考えることが減ったような気がする2021年。もっともっと頭の中を書き出してみなさんに伝えていきたい。
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P.S.
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