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短歌 投稿掲載一覧(2019年-2022年)

(※太字はお気に入りの短歌)

■さらさらサラダ 荻原裕幸選
2020/5/13「好きな食べもの」
 片寄らぬようにキッシュを持ち帰り午後の日差しに椅子を広げる
2020/6/10「電話・スマホ」
 隣り合う人のスマホの画面から南の島の梅雨入りを知る
2022/10/5「机」
 午後の陽に机に立てた鉛筆の影が伸びゆく秋の日時計

■日経歌壇 穂村弘選
2019/06/01
 細く水をたらして冷やす指先がまだ生ぬるくこころざわつく
2019/08/17
 角砂糖を溶けないように含むとき薄日射す午後梅雨が明けるね
2020/07/25
 ストロングミント歯磨き爽やかで何も解決していない夜
2021/05/08
 真夜中にとまった時計秒針がわずかに振れる生温い朝

■ほむほむのふむふむ 穂村弘選
2020/10/5
 何回もほどけてしまう靴ひもと折り合いをつけ実家へ向かう
2020/12/02
 深海はこんな感じか真夜中に君の寝息がくぐもっている
2021/5/3
 野良猫に名前をつける遊びして庭を横切る福澤諭吉
2022/5/2
 春風にグーでパンチをするように窓から手を出し蜘蛛を放った
2022/10/3
 窓を閉め鳥のさえずり遮断してそぎ切りにする鶏のむね肉

■東京歌壇 東直子選
2020/6/28
 サイレンの音に続いて遠吠えをあげる狼続け私も
2020/7/26
 押し花にした花の名を思い出す薄くて透けるような追憶

■NHK短歌 大辻隆弘選
佳作2019.10月号「旅」
 カーディガンが帆船のように膨らんで風にまかせて行こうと思う

短歌を始めた2017年から新聞や雑誌へ投稿を始め、2018年の投稿数が一番多かったのだが、2020年3月頃からの世の情勢により、自粛生活を余儀なくされ、人と会う機会が減り、短歌を詠むことも減り、投稿数も減っていった。
2022年後半頃から徐々に元の生活に戻り始め、中止されていた短歌ワークショップも再開され、また少しずつ詠めるようになってきた。今後もマイペースで投稿を続けていこうと思う。