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ただいま

怒涛の1週間が昨日ようやく終わり、私は久しぶりに自宅に戻った。
今思えば、自主隔離を終えても状況は何も変わらず、日々同じ危険?にさらされていることを再確認しただけだったな。

ともあれ、家に帰れたことに心底ホッとした。
職場から徒歩5分のビジネスホテルに泊まり、毎日寝に帰るだけの1週間だった。たまたま忙しい時期に、「即対応」のあれやこれやが次々にやってきたのだ。私は家族がどうしているかと心配になる暇もないほど昼間は頭と体がフル回転だった。

普段通勤時間に1時間半かかっている私は、徒歩5分の通勤でリアル「どこでもドア」を体験していた。職場とビジネスホテルしか、行き来できない悲しい「どこでもドア」だけど(笑)6往復、そんな日が続いたけど4往復めくらいで、「何のためにここまで頑張ってるんだろう?」と思い始め、「私じゃない誰かならもっとうまくやれるんじゃないか」と昨年ずっと頭を占めていた思いがスポンジにしみこむ水のように頭に染み始めた。「今は無事に8月1日を迎えて、家に帰れるとわかるまで頑張ろう」その水を振り切るように頭をぶんぶん振りながら(イメージ)毎日ベストを尽くした。泣く泣く諦めなくちゃいけないことや割り切って突き進む選択や、気持ちの振れ幅も大きかった。へとへとだった。

晴れて家に帰れるとわかった時は、本当にホッとしたと同時に、冒頭に書いたように状況は何にも変わらないのになぁ…と何だかがっくりした気分だった。変な感じ。帰宅した夜に息子と一緒にアイスを買いにコンビニに歩いて行った帰り道に見た空には満月が輝いていて、頭のスポンジにはいつものあったかい自分の血が通っていた。ただいま。

医療従事者の方たちの日々の緊張感はこんなもんじゃないはず。想像すると泣けてくる。いろいろ泣けてくる。泣けてくるけど全部いい思い出。

生きている今自分に起きていること全て「いい思い出」

だから、明日もベストを尽くそう。


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