The Comfort of Stranger 私がパリに来る理由
パリでの毎日は、日常と非現実の浮遊。
仕入れをしながら、
日本では見られない景色を見ること。
曇り空の中、朝ランで目に入る美しいカフェたち。
時折太陽の光が見えると思わず笑みが溢れる。
小さな美しい瞬間にたくさん出会う、パリでの日々。
外国人となってパリに没入すること。
それは日本では味わえない感覚。
どっぷりと自分の世界に潜り込むことができる時間。
私は、この、”自分にどっぷりと浸かる”感覚のために、
ここに来ているように思う。
:
“自分にどっぷり浸かれる場所”。
自分の家以外に、そんな場所を見つけることは、
なかなかに難しい。
だからこそ。
私にとって、パリ左岸にある、
ロクサーヌという気まぐれな看板猫がいるカフェは。
とても大切な場所。
:
私はここに、ある種この場所で内省をするために
パリに来ているのかもしれない、
と思わさせるほどに大好きな場所。
パリのカフェらしい絞り切られた照明で、
おそらくここで日記を書きすぎているのが
私の視力の低下につながっていることは間違いない。
それでも。
大切な視力さえ喜んで渡してしまうほどに、
私はここでの時間が本当に大好きで、愛おしくて。
通い詰めてしまう。
顔馴染みになったムッシューと
「元気?」とやりとりできることも
メニューに載っていない
ミント入りのthé vertをいただけることも。
そんな小さなことが、とても嬉しい。
:
お気に入りの席に座ると、
ロクサーヌはどこからともなくひょっこりとやってくる。
膝をポンポンと叩くと、ひょいっと乗っかって、
「おかえり」とでも言うかのように出迎えてくれる。
しばしの間、私の膝でゴロゴロする彼女。
長毛なので、お洋服は毛だらけになる。
そして、とんでもない猫好きなのに
猫アレルギーなわたし、
しばらくするとくしゃみが止まらなくなる。笑
それでも、ごろごろと音を立てて
膝の上でくつろいでくれるロクサーヌを見ると
全部どうでもよくなる。
猫、偉大・・・
:
ノートを広げてペンを走らせようとすると
「ちょっと、撫でてくれないの?」と
こちらを見上げてくる。
本当に、可愛くて愛おしい、、
ロクサーヌがいなくなったらどうしたらいいんだろう。
どうか今日も気怠げな声でニャア、とやってきてほしい、
そう小さく願いながらロスタンのガラス戸を押し、
屋内に溶け込んでゆく。
:
ここに来る方々は、
私含め。
それぞれにそれぞれの時間を過ごしながら、
自分の世界に没入している。
私が
ここに魅力を感じるひとつかもしれない。
:
どれほどの決断とどれほどの思考の整理を
ここでしてきただろう、と思う。
もし私の人生のハイライトを作るなら。
このカフェは、必ず登場する大切な場所。
📍LE ROSTAND
6 Pl. Edmond Rostand, 75006 Paris
#maruoのparisおすすめスポット
https://maps.app.goo.gl/JS7Liqkqbau14fA78?g_st=ic
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