GビズIDの新機能〜オンライン申請・e-Gov利用へ
2024年3月28日、GビズIDの新機能がリリースされた。
法人代表者がオンラインでGビズID代表者アカウントを取得できる
法人代表者のマイナンバーカードを利用したgBizIDプライムのオンライン申請機能
GビズIDでe-Gov電子申請ができる機能
これまでGビズIDの法人アカウントを取得する為には、申請書を作成、申請書を印刷して押印、申請書と印鑑証明書を郵送、とかなりアナログな手段だった。
GビズIDを取得すれば、社会保険手続きの電子申請や金融庁の電子申請・届出システムの利用などデジタルツールとしての行政サービスを利用できるのだが、アカウント取得がアナログな手段のみであったことに矛盾を感じていた。
これからは、マイナンバーカードとスマホでオンライン申請ができるようになり、「やっと」デジタルだけで完結するようになる。e-Gov電子申請は2020年11月から可能であったものの、これまではオープンIDのみでの認証だった。そこにGビスIDでの認証が追加されたことで、GビスIDに紐づいた情報をシームレスに使えるようになる。
デジタルにより作業効率が向上することは利点であるが、その為にアカウント取得やアカウント情報の入力がすべて人力であるが故の煩わしさが残っていた。この煩わしさは行政サービスに限ったことではなく、個人がサブスクやネットサービスを利用する際の初期設定で、個人情報の入力を要求されることへの煩わしさと同じものである。
同じような情報をひたすら入力する作業は不毛以外の何物でもない。GoogleやAppleIDを認証IDに利用することで、簡単に初期設定が終わるサービスも増えてきているのも、ユーザー側の煩わしさを汲み取ってのことだと思うので、行政側もデジタル化推進の為にGビズIDで認証できるようにしたことは大きな一歩だと思う。
どんなに素晴らしいサービスを構築していても、利用者が増えなければ意味がなく、サービスは廃れ、期待された効果は実現されない。インターネットが日本で利用開始されて、もうすぐ30年が経とうとしている。この30年で日本だけでなく世界中にインターネットは普及し、日常生活のレベルであっても不可欠なものになっている。
ハードウェア、ソフトウェアの劇的な進歩により、誰もがデジタルをツールとして使う世の中になった。技術革新ばかりに目が行きがちで、ここ数年で「利便性」というユーザー側のメリットが軽視されているように感じることが強くなった。
先ほども「やっと」という表現を使ったが、それほど待たれていた機能追加だと思っている。
「オンライン申請ができるようになった」
「GビズIDが他でも使えるようになった」
言葉にすれば大した変更には見えないが、これに付随する行政サービスを使っている人にとっては大きな変化であり、大袈裟に言えばイノベーションである。
(20) Xユーザーのデジタル庁さん: 「<河野大臣会見📸>3/29 冒頭、GビズID(事業者向け行政手続の共通認証サービス)の新機能リリースを発言。 (マイナンバーカード利用によるアカウントの最短即日発行/代表者以外の事業所責任者等による従業員アカウントの発行) その後、質疑応答を行いました。 🎥動画 https://t.co/lwsrGJh6Rt https://t.co/ye7pdvSn76」 / X (twitter.com)
3月29日、河野太郎デジタル大臣はオンライン会見を開き、GビズIDの新機能リリースについて発言されて、質疑応答を行われた。単なる発表で終わらなかったのは、河野太郎デジタル大臣も新機能リリースの重要性を国民に伝えようとした気持ちの表れではないかとも思える。大きな変革も必要だが、地に足の付いた国民の利便性への変化も忘れず、これからも使いやすいサービス提供を行政には期待したい。
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