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さよならの力
今年初めての読書は、
伊集院静さんの「さよならの力」
再読。
(以下抜粋)
別離は哀しい出来事である。さよならと言う言葉さえ耳には残らない。長い間、去って行った人たちが、どこかで独り淋しくうつむいているのではと憂いていた感情が、今は、彼、彼女の笑顔が浮かぶ時さえある。
それは彼等が生きていた時間へのいつくしみであり、生き抜くしかないという自分への叱咤かもしれない。
さよならに力があるとすれば、誰かへのいつくしみがあるからではないか。今、私はさよならが与えてくれた力を信じている。
(以上抜粋)
おそらく、この本を最初に手にした時の私は、「経験した大きな別れに囚われる感情」に決別を求めていたからだと思います。
時を経て…
今日、再びこの本を手にしたのは、
毎日伝えられる悲報に何もできない心のつらさの救いを求めたからだと思います。
震災の報道が続いています。
経験した人しかわからない悲しさやつらさを安易に語ることだけは避けたいと思います。