★3月11日(金)に想うこと★
小・中学校の英語の先生のための英語の先生 Teacher Melody です。
先生方、毎日お疲れ様です♡ 子どもたちの笑顔は先生方のおかげです!
私はその時、卒業式が終わって、寂しいような、ホッとしたような、心にポッカリ穴が空いたような、色々な思い出が次々と頭の中をよぎっては消え、半ば放心状態で職員室の自分の席に座っていました。突然、「地震!地震!」と同僚の先生が叫んで、職員室のテレビをつけました。そこには信じられない映像が映し出されていました。それが、今現在起きていることなのか、空想上の映像なのか全くわからなくて、しばらく困惑してしまいました。この事情を飲み込むのに、数分はかかりました。
時が経ち、中学校の英語の教科書に東日本大震災についての内容が3年生の単元に入ってきました。それは、陸前高田市や中沢宗幸さんの津波ヴァイオリン、奇跡の一本松などが扱われていました。私が住んでいる地方は東北から遠くて地震の影響は全くなく、また生徒にとっては幼い頃に起きた出来事なので、だれも記憶になく、初めはとてもよそ事でした。そこで生徒に自分事として感じてもらうために、「皆は"earthquake" という単語を当たり前に発音しているけど、その単語を聴くだけで、恐怖が襲ってくる感覚になる中学生がいるんだよ。」と説明しました。すると少しずつ生徒に伝わったようで、しんみりとその深刻さを感じ入るようになりました。
私は、教科書以外に実際の映像と ”Be the light" という ONE OK ROCK の歌を授業で使いました。以下が実際に生徒と視聴した動画です。(*衝撃的な場面が含まれています。ご視聴にはご注意ください。)
そして、全員で黙祷をして、こんなことを伝えました。
「今、みんなは受験生でたいへんな時期だと思う。努力しているのに成績が思うように伸びなかったり、家族と時々口げんかになったりすることがあるかもしれないね。ただ、世の中にはいろんなつらい経験をしながらも、一生懸命生きている人たちがいて、その人たちを応援する人たちも必ずいます。当たり前のように毎日を過ごしているけれど、いろんな人たちのおかげで、生活が成り立っているのは、皆ももうわかっているよね。今ある幸せに感謝して、だれかのために役に立つことが出来る人、だれかに喜んでもらえる人になってほしいと思っています。それが英語の授業を通して1番学んでほしいことであって、私の願いです。」
そのときの振り返りには、いつも以上に生徒がコメントを書いてくれました。生徒一人ひとりがそれぞれに感じることがあり、英語の授業を通して、生徒が成長してくれたことを純粋に喜びました。
授業のテクニックに関して言うと、いつも心がけていることは、教科書の題材に合う、心を揺さぶる映像や歌、オーセンティックな教材を用意することです。それらを生徒とシェアして学習内容を深め、生徒の人生観を書き換える材料の1つになるようにしています。
阪神大震災のときは、神戸で炊出しボランティアに参加させてもらいました。今は、東日本を支援するために、「3.11」を検索をしています。Yahoo と LINE で「3.11」と検索するだけで寄付できるシステムです。もしご存じではない方でご興味があればぜひ、下記のサイトの説明をご一読なさってくださいませ。
3.11 これからも、できること。| Yahoo! JAPAN / LINE (search311.jp)
また、奇跡の一本松の根が、東京都千代田区で2022年3月11日から2023年2月9日まで、一般に公開されるそうです。奇跡の一本松とは、岩手県陸前高田市の高田松原に約7万本あったとされる松のうちの1本で、震災時の大津波にもかかわらず、唯一倒れずに残ったものです。
最後に、3月11日に卒業式を迎える皆様、ご卒業おめでとうございます。新しい門出を大切な人と笑顔で迎えられますようにお祈り申し上げます。
1人でも多くの先生方子どもたちに、英語の楽しさ、人生の素晴らしさが届きますように!最後までお読みいただきありがとうございました!
Thank you so much for reading! I hope to see you again soon! Bye for now!
【英語の先生のためのひとことEnglish】
ちなみに卒業生にはこんな内容を伝えました。
「人はみんな生まれてきた時点で、生きる価値があるすばらしい存在です。だれかの役に立とうとしなくても、存在しているだけで周りの人々を幸せにしてくれています。生まれてきてくれてありがとう。今ここにいてくれてありがとう。これからも応援しています。自分を信じてこれからの新しい道を進んでいってください!」